多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、「YouTubeの映像が滑らかになった、ってどういうこと?」という質問に答えます。

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「YouTube」アプリは、60fpsという高いフレームレートに対応した映像の再生に対応しました。長らくYouTubeの映像は、1秒あたりのフレームレート(コマ数)は30fpsが上限でしたが、2014年秋にPCのWEBブラウザ(デスクトップ版)では60fpsの再生がサポートされました。

フレームレートが増えることによる効果は絶大です。いわゆる「パラパラマンガ」でページをめくるスピードを上げるとキャラクタの動きが滑らかになるように、1秒あたりに表示する画像の枚数が倍増すれば、それだけ映像が滑らかになります。

当初60fps対応はデスクトップ版のみでしたが、その後Apple TVとPlayStation 3/4でもサポートされ、2015年7月からはスマートフォンアプリ(Android/iOS)のYouTubeでも60fpsの映像再生が可能になりました。画質設定画面から「720p60」や「1080p60」など「○○p60」という項目を選択すると、手動で60fps再生を指示できます。

ただし、YouTubeで公開されている映像のすべてが60fpsに対応しているわけではありません。急速に増えつつありますが、60fpsで再生可能な映像はここ最近撮影/アップロードされたものが中心です。当面は、映像クオリティが重要な映画やゲームタイトルのデモ映像が中心になるのではないでしょうか。

フレームレートの倍増はデータ量の増加を意味することにも留意しましょう。映像は複雑なアルゴリズムでデータ圧縮されるため単純計算はできませんが、30fpsのときに比べ数割以上増えることは確実です。CPU/GPUへの負荷が高まり、バッテリー消費量も増えます。パケット通信量が1カ月の上限を超えないためにも、Wi-Fi接続時に鑑賞することをお勧めします。

2015年7月のアップデートで、スマートフォンアプリ版「YouTube」でも60fpsの映像を再生できるようになりました