米Appleは8日(現地時間)、サンフランシスコで開催された「WWDC 2015」にて、Apple Watch向けOSの新バージョンである「watchOS 2」を発表した。開発者向けベータ版の配布は同日から開始したが、一般ユーザー向けの提供は2015年秋になる予定だ。
今回発表された「watchOS 2」の主な新機能は、時計の文字盤や表示に関する機能や、通知に関する機能、充電時にアラームクロックとして使用できる機能など。また、コミュニケーションに関する機能の強化も行われた。
時計の文字盤に関する新機能では、自分が撮影した写真や好きな画像を使用できるようになった。新しい写真およびフォトアルバム文字盤を選択すると、手首を上げるたびに、フォトアルバム内の写真を表示させることができる。また、プリセットで入っている、ニューヨーク、ロンドン、上海などで撮影されたタイムラプス動画を文字盤に選択できるようになった。
「コンプリケーション」と呼ばれる通知機能も拡張され、文字盤にサードパーティのアプリの情報も表示できるようになった。現在よりも文字盤に多くの情報を表示できるようになる。
新機能の「タイムトラベル」も搭載された。これは、デジタルクラウンを回すことで、過去に表示された通知の再確認や、今後予定されている未来の予定、気温、フライト情報などを確認できる機能だ。
さらに充電時の機能として、ナイトスタンドモードが追加された。現バージョンでは、充電マーク表示のみになるのに対して、新バージョンでは、時刻を表示してくれるようになる。また、アラーム設定時は、デジタルクラウンがアラームのスヌーズボタン、サイドボタンがアラームオフボタンとして機能する。
コミュニケーションに関する機能も強化された。Apple Watchから音声文字入力、定型文、絵文字を選択して直接メールへ返信が可能になった。また、Siriも強化され、特定のワークアウトの開始、グランスの起動、メールへの返信の指示が行えるようになった。
コミュニケーションに関する機能強化として、最大12人の友達を登録できる「友達」ページを、複数作成できるようになった。それと同時に、iPhoneを経由せずに、直接Apple Watchから新しい友達を追加できるようになった。また、デジタルタッチでは、1つのキャンバスに1色しか選べなかったのが、複数色を使用してスケッチできるようになった。
開発者向けには、新「WatchKit」SDKが提供され、Apple Watch側で直接動作するネイティブアプリの開発ができるようになった。このネイティブアプリでは、マイクやデジタルクラウン、加速度計などの機能が使用できるように拡張されている。