米Intelは2日(台湾時間)、コンピュータと周辺機器を接続するためのI/O技術「Thunderbolt」の最新版となる「Thunderbolt 3」を発表した。「USB Type-C」コネクタを採用、速度は最大40Gbpsを実現するという。

USB Type-Cコネクタを採用した「Thunderbolt 3」

「Thunderbolt 3」は、台湾・台北で開催中の「COMPUTEX TAIPEI 2015」で発表された。ThunderboltはIntelが米Appleと共同開発しているデータ伝送技術。2011年に登場、2013年のCOMPUTEXではバージョン2としてDisplayPort 1.2/PCI Express 2.0ベース・最大転送速度20GbpsのThunderbolt 2を発表している。

2年ぶりの最新版の最大の特徴はUSB Type-Cの採用。USB Type-Cはどちらでも挿せるリバーシブル仕様などを特徴とするもので、USB Implementers Forumが2014年に仕様を策定した。Appleが3月に発表した最新の「MacBook」などでもすでに採用されている。Thunderbolt 3ではUSB Type-CのAltモードを使って、USBケーブルでThunderboltプロトコルを利用できる。このUSB Type-Cの採用により、単一のポートでさまざまな画面、データデバイス、USBデバイスと接続が可能になるとしている。既存のUSBデバイス・ケーブルとの互換性も確保する。

Thunderbolt 3ではUSB Type-Cの特徴が活きる

PCI Express、DisplayPortもアップデートし、PCI Expressはバージョン3.0に、DisplayPortはバージョン1.2をサポート。DisplayPortでは既存のDisplayPortディスプレイ、デバイス、ケーブルと互換性があるほか、アダプタを利用することでDVI、HDMI、VGAとも接続できる。

データ伝送速度は最大40Gbpsと、Thunderbolt 2から2倍高速となった。従来のケーブルと比べ、データは4倍、動画は2倍の帯域幅を備える。また、4K動画などの利用にも適しているという。このほか、100Wの給電もサポートする。10ギガビットイーサネットに対応し、コンピュータ間でファイルを移行するなどのタスクを簡単に処理できるという。

Thunderbolt 3は、前世代の2倍の高速化を実現

既存のThunderboltとの後方互換性については、アダプタを利用することで確保するとのこと。Intelによると、最初の製品は2015年内に出荷開始を見込んでいるという。