ハイスペックのスマートフォンを低価格で提供する戦略で成長している中国のOnePlusが、同社の端末向けにAndroidをカスタマイズしたモバイル用OS「OxygenOS」をリリースした。

OnePlusは同社初のスマートフォン製品「OnePlus One」のOSに、Cyanogenが独自にAndroidをカスタマイズした「CyanogenMod」を搭載している。CyanogenがインドのMicromaxと提携し、OnePlusのインド進出が阻まれる形になったのをきっかけに、グローバル戦略を進めるOnePlusは独自にモバイルOSを提供する計画に踏み出していた。

初のOxygenOSはAndroid 5.0.2をベースにしている。クイック設定のカスタマイズ、「ダブルタップでスリープ解除」「スクリーンに指で丸を描くとカメラアプリが起動」「スクリーンに指でVを描くとフラッシュライト機能」といったジェスチャーなど独自機能を備えているものの、機能やユーザーインターフェイスは全般的に純粋なAndroidに近い。共同設立者のCarl Pei氏によると、OxygenOSチームはバージョン1.0の開発で基本に戻り、「ギミックやムダな機能よりもパフォーマンスやバッテリー動作時間のようなものを重んじた」という。OxygenOSのリリースを通じてハードウエアとOSが連携するソリューションを提供できるようになったことで、今後は「OnePlusユーザーにとって価値のあるアップデートやサービス統合を素早く提供する」としている。

昨年4月に発売されたOnePlus Oneは、ハイエンドのフラッグシップ端末と競争できるような高スペックでありながら、価格は16GBモデルが299ドル、64GBモデルが349ドルと普及帯端末と同レベルに抑えられた。ディスプレイは5.5インチ(1920×1080)、プロセッサはSnapdragon 801(2.5GHz、クアッドコア)。背面にソニーのExmor IMX 214センサを採用した13メガピクセルカメラ(f/2.0)、前面に5メガピクセルカメラを搭載。LTE (Bands: 1/3/4/7/17/38/40)をサポートする。

中国市場においてOnePlusは高スペック・低価格路線でAndroid端末のトップメーカーの仲間入りを果たしたXiaomiを追う存在だが、同社の端末は米国や欧州でも購入可能になっており、スマートフォンの成熟市場における話題性ではXiaomiを上回る。

「OnePlus One」、発売から入手困難な状態が続いており、今も招待コードを入手した人だけが購入できる販売方法が採用されている。