HD Tune Pro 5.50でも高い性能を実現

次に、「HD Tune Pro 5.50」を利用して、より詳細なテストを行ってみた。HD Tune Proではディスク全域にわたるテストが可能であり、HDDの場合なら、線速度が高速なディスク外周のほうがパフォーマンスが高くなる。

結果は下に示した通りで、Intel SSD 750のリード速度は細かく上下しているが、平均速度は1151.1MB/sとなった。ライト速度は、リード速度よりも上下のブレが小さく、平均速度は1018.2MB/sとなった。CrystalDiskMarkの結果に比べると速度は低いが、このテストは他のSSDでも速度が遅く出る傾向にあり、妥当な結果といえる。

HD Tune Pro 5.50 Intel SSD 750のリード速度

HD Tune Pro 5.50 Intel SSD 750のライト速度

ファイルベンチマークの結果は、シーケンシャルリードが1733,447KB/s、シーケンシャルライトが1339,498KB/sであり、IOPS値は4KBランダム(QD1)のリードが7,727IOPS、ライトが48,171IOPS、4KBランダム(QD32)のリードが122,310IOPS、ライトが100,690IOPSとなった。

HD Tune Pro 5.50 Intel SSD 750のファイルベンチマーク結果

さらに、ランダムアクセステストを行ったところ、転送サイズランダム時の平均リード速度が1806.183MB/s、平均ライト速度は1833.160MB/sとなった。

HD Tune Pro 5.50 Intel SSD 750のランダムアクセステスト結果(リード)

HD Tune Pro 5.50 Intel SSD 750のランダムアクセステスト結果(ライト)

AS SSD Benchmarkではシーケンシャルリード2180MB/sを記録

今度は、SSDに特化したベンチマークソフト「AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088」を利用して、パフォーマンスを計測してみた。Intel SSD 750の転送速度の測定結果は、シーケンシャルリードが2180.10MB/s、シーケンシャルライトが1279.78MB/sであり、CrystalDiskMarkよりもリードがかなり高い値が出ている。また、IOPSの測定では、4K-64Thrdのリードが359,643IOPS、ライトは259,674IOPSであり、こちらも非常に優秀だ。

AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088 Intel SSD 750の転送速度計測結果

AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088 Intel SSD 750のIOPS計測結果

AS SSD Benchmarkには、巨大な単体ファイルのコピーを想定した「ISO」、小さなファイルを多数コピーすることを想定した「Program」、さまざまな大きさのファイルが混在した場合のコピーを想定した「Game」という、3種類のファイルコピーテストが用意されている。

このテストの結果は比較的体感速度に近いので重要だ。Intel SSD 750のファイルコピー時の転送速度は、ISOが889.16MB/s、Programが517.57MB/s、Gameが790.98MB/sとなり、コピーにかかった時間はそれぞれ、1.21秒、2.72秒、1.75秒となった。SATA 3.0対応ハイエンドSSDと比べても、コピーにかかった時間は1/3程度に短縮されている。

AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088 Intel SSD 750のファイルコピーテスト結果

さらに、コンプレッションベンチマークを計測した。コンプレッションベンチマークは、圧縮が効かないまったくのランダムデータから同じ値が続く圧縮しやすいデータへと、連続的にデータ構成を変えて転送速度を計測するテストである。書き込み時にデータ圧縮を行うSSDでは、グラフが右肩上がりの曲線となるが、Intel SSD 750のグラフは、ところどころ落ち込みはあるが、ほぼ水平になっており、圧縮のしやすさに関わらず安定した性能が得られていることがわかる。

AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088 Intel SSD 750のコンプレッションベンチマークの結果

ATTO Disk Benchmark 2.47ではリード/ライトともに公称値を上回る

最後に「ATTO Disk Benchmark 2.47」を利用して、転送速度を計測してみた。ATTO Disk Benchmark 2.47は、比較的高い値が出やすいテストだが、Intel SSD 750では、転送サイズ8MBでのリードが2684.354MB/s、ライトが1402.75MB/sとなり、リード、ライトともに公称値を上回る結果となった。

ATTO Disk Benchmark 2.47 Intel SSD 750

性能と信頼性を重視する業務ユースやハイエンドゲーミングPCに最適

Intel SSD 750は、Intelの最新コンシューマ向けSSDであり、PCI Express 3.0とNVMe 1.0に対応したことで、従来のSATA 3.0対応ハイエンドSSDとは全く異なる次元の性能を実現している。容量も480GBと1.2TBと大きく、信頼性も高い。

現時点で、価格はまだ公開されていないが、やや高価になりそうだ。しかし、性能と信頼性を最重視する業務用PCや、4K動画の編集やCAD/CAEなどのワークステーション的な使い方をするPC、ハイエンドゲーミングPCには最適な製品といえるだろう。