多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、『「アプリケーションを選択」がウザいです……』という質問に答えます。

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Android端末を使いはじめたとき、写真を開くときやハイパーリンクをタップしたとき、いつも「アプリケーションを選択」ダイアログが表示されたはずです。いつの間にか表示されなくなり、毎回同じアプリが起動するようになりますが、この一連の流れには明確なルールがあります。

ファイルを開くときどのアプリケーションを利用するかは、Android OSの「インテント」により決定されます。インテントとは、異種アプリ間における連携機能で、あるアプリから別のアプリに文字列や配列などさまざまなデータを受け渡します。

インテントには「暗黙的」と「明示的」の2種類があり、写真やハイパーリンクを開くときの処理方法は初期値では「暗黙的」に設定されています。写真を開く、ブラウザを起動するという動作だけが指定されていますが、どのアプリ(アクティビティ)に処理させるかはユーザが決定します。それが「アプリケーションを選択」ダイアログの役割です。

一方の「明示的」では、特定のアクティビティが指定されています。ユーザによる選択の余地はありませんから、「アプリケーションを選択」ダイアログが現れることはありません。

「アプリケーションを選択」ダイアログには、「常時」と「今回のみ」という2つのボタンがありますが、「常時」をタップすると、同じ処理を行うときのインテントが記録され、次回以降明示されるようになります。そのため、「常時」をタップすると、次回から「アプリケーションを選択」ダイアログが表示されなくなり、起動されるアプリが固定されます。

なお、写真を開く/ハイパーリンクをタップするなどのアクティビティでインテントが記録されると、実質的に"アプリが関連付けられた"状態となり、起動するアプリを選択することができなくなります。その場合、「設定」→「アプリ」の順にタップし目的のアプリを選び、「標準で起動」項目にある「標準設定をクリア」ボタンをタップします。これで、記録されていたインテントが削除されるので、次回対象アクティビティを行うときには「アプリケーションを選択」ダイアログが表示されます。

「アプリケーションを選択」ダイアログで「常時」を選ぶと、その処理に利用するアプリが固定されます

(記事提供: AndroWire編集部)