秋葉原を中心として、PCやゲーム、中古販売、Web制作などさまざまなデジタル機器・媒体を扱うユニットコムグループ。そんなユニットコムがPCショップ「パソコン工房」で取り扱っているBTO-PCブランドが「iiyama PC」だ。長年のPCパーツ販売で培われた経験を活かしてチョイスされたパーツを無駄なくまとめたシンプルな構成は、PCに詳しいユーザーはもちろんのこと、初心者や法人からの人気も高い。
その理由の一つは、Windows 7とWindows 8.1を好きなタイミングで切り替えることができるWindows 8.1 ダウングレードモデルを販売していることにあるだろう。今回はこのダウングレードモデルの中から、スタンダードなミニタワー型PC「MN5010-i5-FKM-DG7P」を紹介しよう。
好きなタイミングでWindows 7 ProfessionalからWindows 8.1 Proに移行でき、またWindows 7 Professionalに戻すこともできる「MN5010-i5-FKM-DG7P」 |
このMN5010-i5-FKM-DG7Pの最大の魅力は、ハードウェアよりもむしろ搭載されているOSにあるといっていいだろう。「Windows 8.1 PRO 64bit版」を採用しながらも、あらかじめダウングレードを行った「Windows 7 Professional 64bit版」がプリインストールされているのだ。さらに、必要に応じてユーザーが好きなタイミングでWindows 8.1に移行可能なほか、Windows 8.1がしっくりこなかったのなら、またWindows 7に戻すこともできる。Windows 8.1はWindows 7からデスクトップ環境が大きく変化し、またWindows 7では動いていたソフトが動かない例もあるため、導入に二の足を踏んでいる方も少なくないことだろう。そんなユーザーでも安心して8.1を試せるというわけだ。
それではWindows 8.1 ダウングレードモデルでのOSの切り替えにはどのような手順が必要なのだろうか。実際にWindows 7から8.1への移行を試してみることにしよう。
Windows 7を起動してサプリメントディスクを作成する
MN5010-i5-FKM-DG7PにプリインストールされているOSはWindows 7 Professional。電源を投入すると初期設定が始まるので、PC名とユーザー名を入力、必要に応じてパスワードを設定してWindowsを起動させよう。各種ソフトやドライバもインストール済みとなっているため、Windows 7を使い続ける場合はここでひとまず設定は終了だ。
MN5010-i5-FKM-DG7Pの初回起動時画面。まずはPC名やユーザー名を入力し、Windows 7を使えるようにしよう |
PCの初回設定終了後のWindows 7のデスクトップ。本モデルを選択したユーザーならば、まずはこのままWindows 7を利用することになるだろう |
起動後に、今後の移行に備えて「サプリメントディスク」を作成しておこう。この作業を行っておくことで、本機のドライバをDVDに保存しておくことができる。デスクトップに用意された「サプリメントディスクバックアップ」アイコンをダブルクリックすると、インストールされたCyber Link ISOビューアーが立ち上がるので、「ディスクの書き込み」をクリックしてSPD.isoを選択。DVDドライブに空のDVDメディアを入れ、書き込みを行おう。なおDVDメディアを別途用意しておくことを忘れずに。
Windows 8.1にアップグレードする前にBIOS設定を変更
それではWindows 8.1への移行を進めよう。なお、移行作業を開始するとHDDの中身は全て削除されてしまう。今回は特にユーザーデータを保存していないためそのままWindows 8.1への移行作業を行うが、必要なファイルが別途ある場合は忘れずにバックアップを取っておくこと。
初めに行うのはBIOS設定の変更だ。まずは事前にDVDドライブに「Windows 8.1 Recovery Media for Windows 8.1 Products」ディスクを挿入。次にWindowsを終了し、再度PCの電源を投入したら、すぐに「Delete」キーを断続的に押し続けよう。しばらくするとBIOS画面が表示される。設定を行うのは画面上部のタブの3番目にある「BIOS Features」なので、カーソルキーの右キーを押してフォーカスを移動させよう。
「BIOS Features」にたどり着いたら、次にカーソルキーの下キーを押して「Fast Boot」に移動。この項目を"Disabled"から"Enabled"に変更させる。続いて、「Windows 8 Features」を"Other OS"から"Windows 8 WHQL"に、「CSM Support」を"Always"から"Never"に、Network stackを"Disabled"から"Enabled"に変更したら準備完了だ。「F10」キーを押して「Save & Exit Setup」が表示されたら"Yes"を選択すると、再起動が行われる。
BIOSの設定をWindows 8.1で使用できるよう変更する。多数の項目があるが、誤った設定を行うとPCがうまく動作しなくなることもあるので、変更は慎重に行いたい |
全ての設定が完了したら、「F10」キーを押して保存と終了を行い、PCを再起動しよう |
なおここまでの手順は、サポートページでも確認可能。製品のシリアルナンバーを入力して検索すれば、所有するPCに合わせたサポート内容を表示できる |