アクセス性能の向上とAFのスピードアップ

使い勝手に関しては、これまでのオート主体のシンプルな操作性から一歩上に進み、より細かい機能へのアクセス性が向上した。具体的には、タッチパネルを継承しつつ、ボタンやダイヤルの数を増やしている。

撮影モードは、オートからマニュアルまで11モードが用意され、天面に新設されたモードダイヤルで切り替えを行う。絞りやシャッター速度は、シャッターボタンまわりの電子ダイヤル、および背面十字キーのまわりに配置したダイヤルでそれぞれダイレクトに調整できる。

露出補正については天面の専用ダイヤルで操作し、ホワイトバランスやドライブモードなどは背面のQボタンを押して、クイックメニューから設定する。また、シャッターボタンの横に新設した「M-Fn」ボタンと、背面の動画ボタン、ゴミ箱ボタンに関しては、割り当てる機能をカスタマイズができる。

AFには、像面位相差AFとコントラストAFを併用する「ハイブリッドCMOS AF III」を採用する。従来の「ハイブリッドCMOS AF II」からバージョンアップし、位相差AF用画素の高密度化やコントラストAF制御の改善を図っている。合焦スピードは、メーカー公称値で従来比最大3.8倍となる。

試用では、既存モデルよりも確実に高速化したAFを体感できた。動体をスムーズに撮影するのはさすがに厳しいが、スナップ程度なら大きなストレスを感じることはない。

専用ダイヤルを装備し、±3EVの露出補正を素早く行える

背面十字キーの周囲にはコントロールリングを装備。ボタン類は大きめで押しやすい

ボタンやダイヤルは自分の撮影スタイルに応じて、割り当て機能をカスタマイズできる

メニューのデザインも変更。撮影、再生、セットアップ、カスタム、マイメニューの5つがタブで分かれている

これまで同様にタッチパネルに対応。AF測距点や拡大表示の位置を素早く切り替えることができる

メニュー画面の選択や再生モード時のコマ送り、拡大再生などもタッチパネル操作で行える

背面ボタンのレイアウトが一新されている。再生ボタンが右端にあるのは、慣れるまでは少々戸惑う

キヤノンEF-Mマウントを採用。有効撮影画角は、レンズ表記の焦点距離の約1.6倍相当になる

標準ズーム「EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM」を装着した状態。ボディカラーはホワイトのほか、ブラックモデルが用意される

記録メディアはSD/SDHC/SDXCカードに対応する