コンパクトなサイズと軽快さで人気の一眼レフ、キヤノン EOS Kissシリーズ。2月6日、その最新機種「EOS Kiss X8i」が発表された。と同時に、EOS Kissシリーズとミドルクラス機の間を埋める「プレミアムエントリー」一眼レフとして「EOS 8000D」も登場! はて、この2機種ってどう違うの? 早くもそんな疑問をお持ちの読者諸兄に、最速の比較レポートをお届けしよう!
本記事に掲載しているEOS Kiss X8iおよびEOS 8000Dの外観およびメニュー画面は、いずれも開発中の試作機を撮影したものです。発売時に仕様や形状が変更されることがあります。
【外観】大きさは同じでもインタフェースは大きく異なる
ファミリー層の高い支持率を誇るEOS Kissシリーズ。ミラーボックスを持つ本格的なデジタル一眼レフでありながら、ママの手にもなじむコンパクトなサイズと、長時間持ち歩いても疲れ知らずの圧倒的な軽さ、それでいてAPS-Cセンサーならではの高画質を手軽に楽しめるのが大きな魅力だ。EOS Kiss X8iは、その最新モデルとして4月下旬に発売される。
一方、EOS 8000Dはキヤノンの新カテゴリー「プレミアムエントリー」一眼レフをその肩書きとする。といっても、「8000D」というネーミングからも判るとおり、ミドルクラス機(2桁D)寄りのエントリーモデルといった趣だ。と聞くと、両機のボーダーラインは微妙かつ曖昧とも思えるが、実際には外観にしっかりと表れている。
2機種を並べてみたとき、まず目が行くのは軍艦部のデザインだ。Kiss X8iは従来のKissシリーズ同様、撮影モードダイヤルを(操作側から見て)右側に持ち、電源レバーを含め操作系を右側に集中させている。
これに対し、8000Dは上位機種同様、撮影モードダイヤルと電源レバーを(操作側から見て)左肩に設置、軍艦部右側には情報表示用のサブ液晶パネルを持つ。これはオートやシーンモードでの撮影をメインに想定しているKiss X8iと、絞りやシャッター速度、ISOなどの設定を意識した撮影も考慮した8000Dの立ち位置の差を明確に表している。8000Dは撮影モードダイヤルにロック機構も備えている。
なお、Kiss X8iの軍艦部左側には、新たにWi-Fi機能の動作を確認するパイロットランプが設けられた。8000Dではサブ液晶パネルでWi-Fi機能の動作を確認できる。
Kiss X8iはKissシリーズ王道のUIレイアウト。ダイヤルとボタンは右側に集中配置され、非常にわかりやすい |
8000Dは上位機種同様、サブ液晶画面で撮影情報を確認できる。Wi-Fi機能のON/OFFも表示 |
背面を見ると、どちらも104万ドットの3型バリアングル静電式タッチパネルを搭載しながら、やはりボタン配置などの操作系に違いが見られる。Kiss X8iは、メインコントローラーにKissシリーズ伝統の十字キーを採用。同社PowerShotシリーズなどのコンパクト機で馴染んだ直感的操作が行える。
かたや8000Dはサブ電子ダイヤルを搭載。これもまたEOS上位機種に準じた装備だ。本格的なEOS一眼レフの操作性を踏襲しているので、瞬時のコマンド選択や露出補正を行えるだけでなく、将来的なステップアップを前提としたユーザーにとっても嬉しい仕様だろう。また、EOS中上級機ユーザーにとっては、小型軽量なサブカメラとしても有用だ。メイン機と操作性が統一されているので、持ち替え使用時の違和感が小さくて済む。
Kiss X8iのレンズマウント部。8000Dも形状・仕様ともに同様だ |
Kiss X8iにはファッショナブルな細身のストラップ(ロゴはシルク印刷)、8000Dには太めの本格的なストラップ(ロゴは刺繍)を同梱 |
Kiss X8i(左)のレンズキットは「EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM」、8000Dのレンズキットには「EF-S 18-135mm F3.5-5.6 IS STM」が付く。また、両機ともにEF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STMと「EF-S55-250mm F4-5.6 IS II」のダブルズームキットもラインナップされる |
両機とも発売は4月下旬の予定。キヤノンオンラインショップにおける、EOS Kiss X8iの価格は、ボディ単体が92,800円、18-55STM レンズキットが101,800円、ダブルズームキットが129,800円。同じく、EOS 8000Dの価格は、ボディ単体が97,800円、18-135 レンズキットが134,800円、ダブルズームキットが134,800円(すべて税別)。