ポストIEのウェブブラウザ「Spartan」

Windows 10の機能の一つとして発表されたのが、新ウェブブラウザ「スパルタン(プロジェクト名)」だ。Windows 10がサポートする幅広い機器上で動作するように、従来のIEより軽量に作られているようで、その点はGoogleのChromeやアップルのSafariなどと直接競合するモダンブラウザということになる。

今回のデモでは、ウェブページ上の好きなところにマークアップできる機能や、好きな場所をクリッピングして保存する機能、Adobe Acrobat ReaderなどのプラグインがなくともPDFのオンライン表示が可能な点、Cortana対応など、3つの機能が紹介された。IEも互換性維持のため残されると予想されるが、多くのユーザーはスパルタンに移行することになるだろう。

ウェブページ上へ書き込んだマークアップは共有も可能。他のブラウザでもプラグインなどで可能なものはあるが、標準機能というのは大きい

ゲーム「Xbox」

ゲームに関しては、同社のXbox部門のリーダーであるフィル・スペンサー氏が登壇。「Xbox」は現在、コンシューマ機だけでなく、Windowsのゲーム全般を統括するブランドとして機能しているが、Windows 10でもその流れは継続しており、「Xbox」アプリの中で所有しているゲームを管理したり、ユーザー間でのコミュニケーション、現在Xbox Oneで提供しているようなプレイビデオの録画・配信機能も提供される。

ゲーム関連のランチャー件SNSクライアントといった趣の「Xbox」アプリ。ゲーム配信プラットフォームであるSteamもXboxに対応する

またゲーム用APIである「DirectX」は最新版の「DirectX 12」となり、ドライバーのオーバーヘッドが少なくなり、より高速に、より電力効率が高くなることが紹介された。DirectXも各プラットフォームで共通して使われるため、特にモバイルデバイス向けに軽量化する必要があったということだろう。DirectX 12を使って開発された「ユニバーサルゲーム」は、Xboxを通じて各プラットフォームでプレイできることも明らかにされた。

自宅のXbox One上のゲームを外出先でスマートフォンで楽しむといったことも可能になりそうだ。

Xboxのユニバーサルゲームではクロスプラットフォームでのマルチプレイも可能になる(画面はXbox OneとWindows 10 PC)

自宅のXbox Oneからストリーミングでゲームをプレイすることも可能になる

iOSやAndroidではスマートフォン/タブレット向けのゲームが人気を集めているが、デスクトップでも同じゲームの続きが遊べるとなれば、Windows PhoneやWindowsタブレットの潜在的なアドバンテージは高まる。PC向けゲームがまだ一部のマニア向けである日本市場ではともかく、世界的にはインパクトの高い発表内容だろう。

ここまでがWindows 10の機能として発表され、PC向けのテクニカルプレビュー版については来週に新しいビルドが、Windows Phone向けの最初のビルドは2月に公開されることがそれぞれ発表された。

Windows 10の新しいテクニカルプレビュー版では25言語用が公開される