イベントではCortanaがPCへのCortana統合を発表

米Microsoftは1月21日(現地時間)、メディア向けイベント「Windows 10:The next chapter」において、Windows Phone 8.1に統合されている音声対応パーソナルデジタルアシスタント「Cortana」をWindows 10に標準搭載し、PCやタブレットにも拡大することを発表した。

CortanaはAppleのSiriやGoogle Nowに対抗するMicrosoftのパーソナルアシスタント機能と見なされている。ユーザーの個人データ(ユーザーが興味を持っていること、生活サイクル、親しいグループなど)をノートブックに記録し、それに基づいてCortanaはパーソナライズしたアシスタントを提供する。端末とクラウドサービス、Webを検索し、ユーザーを手助けするようにインテリジェントに情報をまとめて提供。機能の呼び出し(音楽の再生、通話など)や設定(アラームやリマンダーの設定など)にも対応する。

Windows 10 PCでは、タスクバーの左端にある検索ボックスからCortanaにアクセスする。イベントのデモでは「Hey, Cortana」と呼びかけるだけですぐにCortanaがアクティベートしていた。CortanaはWindows 10 PCを理解してアシスタントをする。例えば「チャリティに関するパワーポイントファイルを探して」と頼むと、自動的にローカルドライブとOneDrive (またはOneDrive Business)を検索して該当するファイルを示す。ユーザーはCortanaに自然に話しかけるだけで、ローカルドライブとクラウドの違いを意識することなく、簡単に目的のファイルを探し出せる。

検索ボックスから現れるCortana、「Hey, Cortana」と呼びかけるだけですばやくアクセスできる。音声だけではなく、テキスト入力でも利用可能。通常の検索と同じようにタイピングに応じて動的に結果が変わるが、パーソナルアシスタントであるCortanaは個人向けにフィルターした結果を表示する。

例えば音楽を再生する時に、PCの前に座ることなく、Cortanaを呼んでCortanaに「 [プレイリスト名]を再生して」と頼むと再生が始まる。PCが単なる道具ではなく、家族や友達のような存在に感じられるようになるとJoe Belfiore氏(OSグループ担当コーポレートバイスプレジデント)は述べていた。

Belfiore氏は最後に、Cortanaを使って音声だけでメールを作成して送信するデモを行った。大きなスプレッドシートをディスプレイに広げて作業に集中している時など、ちょっとしたメールやリマンダーの作成のためにアプリケーションを切り換えるのは面倒である。秘書に「送っておいて」と頼みたくなるような時に、Cortanaを活用するとスピーチインタラクションだけですばやくメールの作成・送信を処理できる。「効果的に仕事を成し遂げられるように、(Cortanaを使って)PCでのマルチタスク処理を変えられる」とBelfiore氏。

Cortanaを使って、音声だけでPCからメールを作成・送信するデモを初公開