トッパン・フォームズは1月21日、ダイレクトメール(DM)に関する脳科学実験を国際医療福祉大学教授の中川雅文医学博士監修のもと実施し、その結果を発表した。

実験では、DMに盛り込まれる要素を分解し、その技法の効果を検証。A4用紙にそれぞれ「こんにちは」と「山田さん(被験者の名前例) こんにちは」と書かれたものを被験者に別々に見せ、その反応を測定した。

測定時の脳の反応「左側頭葉」(左)「前頭葉」(右)

同社によると、一般的に印刷物の文面や内容などテキスト情報を読み込むとき、左側頭葉が活性化するという。一生懸命に読んでいる状態では、近赤外分光法(NIRS)で左側頭葉は活性化を意味する赤で表示され、テキストに興味や関心が向けられてない状態では、不活性化を意味する青で表示されるようだ。

実験の結果では、名前入りは名前なしに比べ左前頭葉部位での強い活性化が生じていることが分かる。

これにより、自分の名前のような「パーソナライズされた情報」が記載された印刷物を提示されると、「パーソナライズされていない情報」よりも高い「注意」を向けることが判明。人は、DMにおけるパーソナライズされた情報に、強く読み込むことなくごく自然に関心を持つということが、脳の生体反応レベルで証明されたという。