新CEOが就任して大胆な方針転換を行ったMicrosoftは、どんな2015年を展開していくのだろうか。Windows 10を筆頭に新製品・新サービスのリリースを控えていることは確実である。そんな同社の動向を新年の座興として推測してみよう。

1月 - Windows 10コンシューマープレビューリリース

既報のとおり、Microsoftは2015年1月21日(米国時間、以下同)にWindows 10に関するイベントを開催する。2014年9月の発表会と同じくOperating System Group担当EVPのTerry Myerson氏と、同グループCVPのJoe Belfiore氏が登壇予定。以前から注目を集めている音声アシスタントシステムの「Cortana」などWindows 10の新機能を紹介し、プレビュー版を公開するとみられている。

「Windows 10 The next chapter」と題した記者発表会の招待状

また、PC以外のデバイス展開を発表するという情報もあり、そのひとつにXbox Oneが含まれる線も濃厚である。同イベントにおける登壇者にMicrosoft Studios担当CVPのPhil Spencer氏の名が連なっているからだ。Spencer氏は2014年12月上旬のツイートで、「Windows上のゲームについて話す時が来た」と述べている。Windows 10テクニカルプレビューのビルド9901に「Xbox」というWindowsストアアプリが存在することを踏まえると、何らかの新しい発表があってもおかしくないだろう。

Phil Spencer氏もTwitter上で、Windows上のゲームに関して発表する旨を明らかにした

1月 - Windows 7、Windows Server 2008/R2のサポート終了

1月にはもうひとつ大きなイベントがある。それは1月13日をもって、Windows 7各エディションおよびWindows Server 2008/R2のメインストリームサポートが終了するというものだ。これにより、無償サポートライセンスやライセンスプログラム、仕様変更・新機能のリクエスト、セキュリティ関連を含まない修正プログラムの作成リクエストの受け付けが終わる。

Windows 7のサポート期間。2015年1月13日でメインストリームサポートが終了する

OSのサポートライフサイクルはService Pack(SP)の提供タイミングも考慮しなければならない。Windows 7は2020年1月14日を延長サポート終了日とし、SP提供日から24カ月間のサービスパックライフサイクルが適用される。だが、Windows 7 SP1はメインストリーム期間内の2011年2月9日に提供されており、今後SP2をリリースしない場合は2020年1月14日が"End of Win7"の日となる。

サポート期間を図で表したもの。なお、Windows 8.1はWindows 8と同一のサポート期間が適用される

3月 - 7年ぶりの「WinHEC」開催!

Microsoftは2015年3月にWinHEC(The Windows Hardware Engineering Conference)を開催すると発表した。Windows系ハードウェア開発者向けカンファレンスであるWinHECは、1992年から2008年まで開催されていたが、その後はPDC(Professional Developers Conference)とともにBuildに統合されていた。

7年ぶりのWinHECは3月18~19日に中国の深センで開催

MicrosoftのOperating System Groupに属するSPiCE(Silicon, Peripheral and Component enablement)チームのMatt Perry氏は、「IT業界の技術革新は加速的に進んでいるため、ハードウェアエコシステムを中心としたワークショップを開催する」とWinHECの開催意義を説明している。

WinHECではMyerson氏の基調講演も行われることから、1月のWindows 10に関する発表のフォローアップ、そしてBuild 2015につながるハードウェア系の情報が明らかにされそうだ。