12月9日(火)、東京都千代田区の秋葉原UDXギャラリーNEXTにて「マイナビニュースフォーラム2014 Winter for データ活用」が開催される。

「データ分析」をテーマに掲げた今回のフォーラムでは、マーケティングやデータ分析の分野で名を馳せる3名をKeynoteに招聘。O2O/オムニチャネルの鉄則から、プロ野球データ分析の専門家による"弱者のためのビジネス戦略"まで、さまざまなノウハウが語られる。

ここでは、そのKeynoteの内容を簡単に紹介する。

[Keynote 1] 無印良品 奥谷氏
顧客の"時間"に入り込み、商品開発/レコメンドにつなげる

良品計画 WEB事業部長 奥谷孝司氏

オープニングKeynoteを飾るのは、O2O/オムニチャネルの分野で先進的な取り組みを続ける良品計画 WEB事業部長 奥谷孝司氏。同社は、無印良品各店舗の在庫確認機能や、買い物/チェックイン/レビュー投稿によるポイント獲得機能などを備えたスマートフォンアプリ「MUJI passport」をリリースし、固定客の増加を実現している。

実のところこのアプリは、顧客の利便性向上のみならず、購入/使用の場所、時間帯、プロセスを可視化して商品開発、レコメンドに結びつけるという側面も併せ持ち、すでに大きな効果が表れはじめているという。

同社がどういった考えでマーケティングを展開し、今後はどういった施策を考えているのか。今年7月にリリースされた「MUJI to Sleep」の提供背景なども併せて、ポイントを解説していく。

[Keynote 2] DELTA 岡田氏
プロ野球分析屋が実践する、弱者が勝つためのダメージコントロール術

DELTA 代表社員の岡田友輔氏

2つ目のKeynoteに登壇するのは、合同会社DELTA 代表社員の岡田友輔氏。岡田氏は、セイバーメトリクス分析の専門家としてプロ野球界で知られる人物。実際に某プロ野球チームと契約も交わしている。

同氏は日本の球団や企業に対して、「データの分析結果を"戦術"に反映できても、"戦略"には落とし込めていない」という見解を抱いている。米国においては戦術に落とし込む手法が確立されており、例えば、昨年田中将大投手の移籍に際しては、メジャー移籍後に予測される活躍度や故障リスクが詳細に分析されており、年俸算出においても日本での実績よりもそちらの分析結果が根拠になっているという

岡田氏は、とくに弱者が強者に立ち向かううえではデータ分析が効果を発揮すると紹介する。「データに基づいて自分のチームのウイークポイントを知り、この傷口を広げずに補完するためのダメージコントロール策を繰り返し実施していけば負けない組織が作れる」という。講演では、この考え方を一般的なビジネスに応用する方法についても解説する。

[Keynote 3] 楽天研究所 森正弥氏
わからないことも重要な情報として活用する

楽天研究所 代表 森正弥氏

マイナビニュースフォーラム最後の講演に登壇するのは、楽天グループの各種サービスにおいてさまざまなデータの分析や開発を行っている楽天研究所 代表 森正弥氏だ。

データサイエンティスト育成委員会 委員やビッグデータ戦略的ビジネス活用コンソーシアム副委員長を務めるなど、長年にわたりデータ分析と向き合ってきた森氏だが、妖怪ウォッチの大ヒットなどを例に、数字や統計だけではわからない現象も多いという。

「大事なのは、自社の商品が他社の商品に比べて(ユーザーにとって)どのような位置づけなのか、(商品を買おうとしているユーザーに対して)きちんと必要とされる情報を提供できているのかを把握して分析すること。"わからないこと"も重要な情報と捉えれば、うまく活用できる」と語る森氏。講演では、そうした考え方に基づいて実践されている楽天の分析手法が明かされる。

開催概要

『マイナビニュースフォーラム2014 Winter for データ活用』

  • 開催日程 : 2014年12月9日(火) 10:00~17:00(開場9:30)
  • 開催会場 : 秋葉原UDXギャラリーNEXT
          (東京都千代田区外神田4-14-14F)
          「秋葉原駅」電気街口徒歩2分
          「末広町駅」1番/3番出口徒歩3分
  • 定員 : 200名
  • 参加費 : 無料 / 要事前申し込み
  • 主催 : マイナビニュース セミナー運営事務局
  • 協力 : 株式会社ビジネス・フォーラム事務局

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