日本オラクルは10月14日、NTTぷららが提供する個人・法人向けインターネット接続サービス、映像配信サービスのサーバー基盤を「Oracle Solaris」を搭載した「Oracle SPARC」サーバーで仮想化し、プライベート・クラウド基盤を構築・稼働開始したと発表した。

NTTぷららは、個人および法人向けにインターネット接続サービス、80以上の専門チャネルがあるブロードバンド映像配信サービス「ひかりTV」を提供しており、2014年3月末時点で282万契約を突破。インターネット接続サービスの契約者と合わせ、579万契約を有している。

今後もユーザー数およびサービスの拡大が予測されるなか、従来の物理サーバーを主体とした基盤では、タイムリーな設備拡張、迅速なサービス提供が困難であると同時に、運用コストも負担となることから、今回、サービス開発の俊敏性向上、データセンター関連コストの削減、運用の効率化を目的に、サーバーの仮想化を決定した。

そのため、100台以上保有していた旧SunのUNIXサーバーを2012年から順次、「Oracle Solaris」の仮想化テクノロジー「Oracle Solaris Zones」を活用し、「Oracle SPARC T4」サーバー数台で仮想環境を構築、稼働を開始している。

「SPARC T5-1B」server moduleイメージ

ユーザー認証および課金システムの基幹データベースとしては「Oracle Database」を使用し、そのサーバー基盤に「Oracle SPARC T5」サーバーを採用。現時点で、必要に応じた効果的なライセンスの追加、運用コストの削減を見込めるだけでなく、既に移行済みの仮想化データベース基盤では、処理性能が約2倍向上したという。

仮想化テクノロジー「Oracle VM for SPARC」による仮想基盤を構築し、2015年3月までに同仮想基盤上でのデータベース統合を完了する予定。今後、「Oracle SPARC」サーバーを活用した仮想化基盤を構築し、サービスの認証・課金を行う基幹データベースの統合も順次行っていく。

なお、導入支援は、伊藤忠テクノソリューションズが行った。