ニコンは9月12日、フルサイズ・ニコンFXフォーマットのデジタル一眼レフカメラ「ニコン D750」を発表した。カーボン複合素材を採用するなどして、D610よりも薄く小さく軽くすることに成功した。発売は9月25日の予定で、価格はオープン。
推定市場価格は、ボディのみが230,000円前後、AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VRが付属する「D750 24-85 VR レンズキット」が285,000円前後、AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VRが付属する「D750 24-120 VR レンズキット」が308,000円前後。
D750は、有効画素数2432万画素のニコンFXフォーマットCMOSセンサーと画像処理エンジン「EXPEED 4」を搭載した、プロ向けモデルに迫る中上級機。ボディ素材に帝人の炭素繊維複合素材「Sereebo」やマグネシウム合金を採用するなどして、剛性を保ちつつ小型軽量化と薄型化を図った。サイズは約W140.5×D78×H113mm、重量は約840gと、同じFXフォーマット機のD610よりもコンパクト。ボディが薄くなったことでグリップが深まり、ホールド性も向上した。
FXフォーマットのCMOSセンサーは新開発されたもので、ダイナミックレンジや階調表現を向上し、画像処理エンジン「EXPEED 4」と合わせてノイズを低減。常用感度を最大ISO12800まで高めており、高感度時の画質は上位モデルの「D810」に優るという。
91KピクセルRGBセンサーや高密度51点AFシステム、視野率100%の光学ファインダーを搭載し、ハイライト重点測光、最高約6.5コマ/秒の連写に対応。D810と同等の防塵防滴性能を有する。
FXフォーマット機として初めて、チルト式液晶モニターとWi-Fi機能を搭載。モニター画面は3軸ヒンジにより上90度から下75度まで多彩に角度を調整できる。Wi-Fi機能では、スマートフォンやタブレット向けに専用アプリを用意し、撮影画像の転送や遠隔撮影などの操作を行える。
主な仕様は、マウントがニコンFマウントで、撮像素子が有効2,432万画素のFXフォーマット(35.9×24mm)CMOSセンサー、対応感度が常用でISO100~ISO12800、(拡張設定でISO50、ISO51200まで対応)、シャッタースピードが1/4,000~30秒。
ファインダーは視野率が約100%(FX)、倍率が約0.7倍、背面のモニターは3.2型・約122.9万ドットの液晶方式。利用可能な記録メディアはSD/SDHC/SDXCメモリーカード(UHS-I対応)で2基のスロットを備えている。動画撮影は1,920×1,080ドット/60p対応で、MOV形式で記録される。
バッテリーはリチウムイオン充電池「EN-EL15」を使用し、CIPA準拠の撮影可能枚数は約1,230枚。本体サイズは約W140.5×D78×H113mm、重量は本体のみで約750g、バッテリーとSDカードを含む状態で約840gとなっている。