モバイルのセンスが光る日本人

日本はかつて、ケータイ先進国として注目されていた。筆者は2000年代前半、海外の様々な企業の視察や共同研究に携わった経験がある。日本を訪れる研究者たちは、日本の特に若者がどのようにケータイを使いこなしているのか、そこにどのような特異な振る舞いや文化があるのか、といったことに目を輝かせていた。

現在のモバイルの中心は、AppleやGoogleが本拠地を置くアメリカであり、カリフォルニア州だ。こちらに移り住んだ筆者は、日本からではなかなか分からない、アメリカの生活者の視点とそれを上手くサポートするテクノロジーの姿を興味深く体験している。

しかしアメリカのアプリ開発者を中心に、現在日本に対する興味が非常に高まっているのも事実だ。もちろん先進国として経済規模がまだまだ大きい有望な市場であることはもちろんだが、それ以上に日本人のモバイルに対するセンスから、様々なアイディアが得られたり、日本で成功することに一定のステイタスを感じていること背景にある。

おそらく、いまだに、日本人のモバイル体験は、世界のそれと比較して10年進んでいるのではないか。もちろんプラットホーマーを有するアメリカが猛追しているが、前述の通り、アメリカを基準とした問題解決の手段が提供されているに過ぎない。

日本は、より進んだモバイルへのセンスを生かして、日本流のiPhoneの活用方法を作り出さなければならないだろう。そして、少し遅れて海外市場にチャレンジしてみると、意外と上手くいくかもしれない。そんな自覚を持ちながら、iPhoneのこれからを迎えていけると、日本のモバイル企業の世界に対する競争力を高める面でも、良いのではないだろうか。