キヤノンは28日、個人向けインクジェット複合機の2014年秋モデルの最上位モデルとして「PIXUS MG7530」を発表した。2013年の「PIXUS MG7130」の後継モデルにあたり、好評を得た4種のカラーバリエーションを継承しつつ、スマートフォンやタブレットへの対応を強化、新フィーチャーを盛り込んでいる。
発売日は9月4日。価格はオープン。直販価格は税別28,800円。
PIXUS MG7530の目玉機能は、モバイル端末のNFCを利用した「PIXUSタッチ」プリント・スキャンだ。Android 4.0以上のNFC対応端末で写真を選び、MG7530に触れると自動的にWi-Fi接続され印刷が開始される。スキャナも同様に、NFC対応端末側でスキャンを選択してMG7530に触れば、スキャンが開始され自動的にデータが送信される。利用にはPIXUSシリーズ用のAndroidアプリ「PIXUS Print」が必要だ。
また、タブレット用のプリントアプリ「Easy-Photo Print+」も新たに用意している。スマートフォンと半ば共用だった従来のインタフェースをタブレットの広い画面に最適化し、写真の編集や加工も行えるもので、7インチ以上の端末を対象とする(7インチ以下でも動作はするがサポート外)。
その他、スキャンデータをクラウドサービスへ保存する「Scan to ストレージ」サービスも拡充し、従来のEVERNOTEに加えてOneDriveやGoogleDriveへの保存が可能となった。クラウド上のデータをプリントできる「PIXUS クラウドリンク」機能にも対応している。
ボディは昨年に引き続き、角をカットしたスタイリッシュなデザインを採用。今年はカット面に緩やかな曲面を施すことで、優しさ、柔らかさを与える効果も狙ったという。カラーはホワイト、ブラック、ブラウン、オレンジ。レッドモデルは従来から赤みの強いオレンジに変更した。
フロントの操作パネルには3.5型の液晶タッチパネルを採用。大きめのアイコンを採用し、従来よりもLEDの輝度を上げることで視認性を高めている。給紙機構は2段カセットによる前面給紙を継承しており、下段に普通紙125枚、上段に40枚までの給紙が行える。
プリント解像度は9,600×2,400dpi。インクはシアン、マゼンタ、イエロー、グレー、染料ブラック、顔料ブラックの計6種を使用する。インクタンクは従来のBCI-351/350系を使用。ドロップサイズは最少1pl。ヘッドのノズルはC/M/Gyが各1,536ノズル、Y/Pbkが各512ノズル、Mbkが1,024ノズル。公称プリントスピードは、L判カラーフチなし印刷が約18秒、A4モノクロテキストが約15枚/分。
スキャンはCISセンサーを採用。光学解像度は2,400×4,800dpi。コピーはA4カラー文書が約19秒で完了する。
インタフェースはUSB2.0、IEEE802.11b/g/n、10Base-T/100Base-TX対応有線LANの3種に対応。無線LANと有線LANは排他使用となる。本体サイズはW435×D370×H148mm、重量は約7.9kg。