米Appleがモバイルペイメントサービスに参入するという話がにわかに盛り上がっている。同件を報じたレポートによれば、ユーザーは間もなく登場するといわれる新型iPhoneを使って、現金や財布等を持ち歩かずに店頭で買い物が可能になるという「モバイルウォレット(Mobile Wallet)」といわれるサービスに近い。携帯キャリアのほか、GoogleやPayPalが潜在的なライバルとなる可能性があるが、この実現性や実際の姿について検証してみたい。
同件はThe Informationが関係者の話として報じたもので、その概要は9 to 5 MacやApple Insider、MacRumorsの記事で確認できる。
The Informationによれば、Appleと決済業界の関係者らがここ数ヶ月にわたって協議を重ねており、実際のリアル店舗でiPhoneを使った支払いが可能な「ウォレット」サービスを今秋にも提供する計画を立てているという。
サービス構築にあたっては「セキュアエレメント(SE)」と呼ばれるセキュリティチップを搭載し、ここに個人情報を保持する。ウォレットによる決済サービスは携帯キャリアにいっさいの主導権を握らせないとのことで、少なくともSIMカード内にSEのデータを記載するのではなく、別途iPhoneにSEを搭載する計画のようだ。ここで実現を目指しているのはどのような仕組みなのだろうか?