前回、問題になっている「リスト型攻撃」に関して紹介したが、スマートフォン時代になり、ユーザーIDとパスワードの入力が面倒になって、パスワードの使い回しが起こりがちになっているという懸念がある。

もともと、PCの時代にもパスワードの使い回しが問題になっており、リスト型攻撃によって被害に遭う例が頻発している。スマートフォンでIDとパスワードをどのように管理すべきだろうか。

Webサービスを利用しようとすると、普通は会員登録が必要になる。会員になるには、IDとパスワードを登録し、実際にサービスを利用する場合にはその2つを使って個人を認証してログインする形になる。

例えばTwitterのログイン画面。「ユーザー名、またはメールアドレス」がIDで、さらにパスワードを使ってログインする

このパスワードは、「なるべく長いケタ数」で、「英語大文字、小文字、数字、記号を混在させて」作るのが最も安全とされている。これは、不正ログインの攻撃で「総当たり攻撃(ブルートフォースアタック)」「辞書攻撃」といった攻撃に対抗するためだ。総当たり攻撃は、コンピュータを使ってひたすら文字列を試していく、という方法。辞書攻撃は、ユーザーがパスワードに使う傾向の多い文字列を「辞書」として集め、それを使って文字列を試していく攻撃手法。

いずれも攻撃としてはポピュラーだが、サービス側も比較的防御しやすい。ユーザー側は、できれば8文字以上で大文字小文字を交えた英数字・記号を使ったパスワードを設定し、複雑な文字列を設定すれば、総当たり攻撃や辞書攻撃は防御しやすい。

パスワードを設定する際に、簡単なパスワードだとサービス側で警告を表示する、という例もある。これはTwitterのパスワード変更画面で「1234」と入力したところ