Noctuaのブースでは、アクティブノイズキャンセル(ANC)機能を搭載したCPUクーラーのデモンストレーションを見ることができる。現在開発中とのことで、まだ試作品の段階ではあるが、2015年Q1の発売を予定しているとのことで、いよいよ製品化が見えてきた感じだ。

ANC搭載CPUクーラーのデモ。ヘッドフォンで効果を確認することができる

ヘッドフォンの音は、CPUクーラーの出口にあるマイクで採取している

ANCは、ノイズ源の音とは逆位相になる音を出すことで、ノイズ音を打ち消すという技術である。すでにヘッドフォンではANC採用製品が多数出ており、利用している人も多いだろう。CPUクーラーでの採用は、同社によれば「世界初」だという。

ノイズ音と逆位相の音を出し、打ち消すというのがANCの基本

ブースでは、実際に試作品の音を視聴することができたのだが、確かにANCオフ時に聞こえていた「ブーン」というノイズがANCオンで小さくなることが分かった。ピークが出ている音を検出し、ANCではその周波数の音を打ち消しているそうだ。

周波数のスペクトルを見ると、どこにピークがあるか一目で分かる

説明員によれば、20dB程度のピーク音を6~8dB程度まで落とせるそうだ

CPUクーラーにはスピーカなど付いていないのだが、どうやってノイズを打ち消す音を出しているのか。同社はファンをスピーカ代わりにすることで、これを実現している。ファンのフレーム部分にコイル、そしてブレードに磁石が埋め込まれており、磁力で振動させることで打ち消し音を発生しているというわけだ。

フレーム部分にコイルが埋め込まれている。これが電磁石になる

そしてブレードの縁部分に磁石が。ファンがスピーカ代わりだ

ANC用のマイクはクーラーの内部に設置されている

CPUクーラー試作品の構造。ANCコントローラも搭載している

また、新しいヒートパイプを使ったCPUクーラーのコンセプトモデルも紹介していた。このヒートパイプ、片側の端っこがサイコロ状になっているのだが、こうすることにより、CPUクーラーのデザインの自由度が増すのだとか。

不思議な形のヒートパイプ。片側がキューブ状になっている

これを使ったCPUクーラー。確かに、これならベースから真上に出せる

こちらの8/9/20cmファンは新製品。9~10月の発売を予定している

まだ製品名はないが、この2つの小型CPUクーラーも発売予定とのこと