……と、ここで、iOSではこれまでそんなこともできなかったのかと驚くAndroidユーザーもいるかもしれない。そう、できなかったのだ。別に技術的にできなかったわけではなく、「OSのコアな部分に関わるようなアプリは認めない」というアップルのポリシーによる制約だったのだ。

これはけっこう大きな制約で、これまでアップルは頑としてそこを曲げなかった。ユーザーも半ば諦めていたのだが、そこへきて今回の発表である。アップルどうした? と喜びながらも驚いたユーザーは多かったはずだ。

他にもメッセージの強化、Macとの連携強化など、地味ではあるが、確実に使い勝手が向上するアップデートが予定されている。

同一ネットワーク上のiPhoneへの着信をMacから応答可能に

どうだろう。今回のアップデート、派手さこそないものの、どれもユーザーにとって嬉しい内容ばかりではないだろうか。いや、別に、これまでのアップデートが悪いわけではないのだが、特に今回は実用的かつユーザーフレンドリーなアップデートだという気がするのである。今までが「俺についてこい!」みたいな力強い雰囲気だったとしたら、今回は「ほしいって言ってたものを用意したよ」という優しさにあふれた感じだ。

それを「いまいちつまらないな」と思ってしまうのは、やっぱりアップルの発表会には「予想された喜び」よりも、「想像すらしていなかった驚き」を期待してしまうからかもしれない。

でもきっと心配ご無用。今回はいわば"タメ"みたいなもので、iPhone 6ではきっと想像以上の何かを見せてくれるはずだ。