米Microsoftは5月23日(現地時間)、低価格デバイス向けに「Windows 8.1 with Bing」というWindows 8の新エディションを提供することを発表した。
Windows 8.1 with Bingは、ハードウエアパートナーに提供するプレインストール製品向けのエディションだ。通常のWindows 8.1 Update版と同じ体験が得られるWindowsであり、Internet Explorerの標準検索エンジンにMicrosoftの検索エンジンBingが設定された状態で搭載製品が出荷される。標準検索エンジンは、ユーザーが任意で変更することが可能。このほか、主にタブレットで「Office 365」の1年間のサブスクリプションが付属する製品があるという。
Microsoftは近年、多様なデバイス、幅広い価格帯にWindowsを広げる戦略を進めている。例えば、今年4月にBuild 2014でIoT(Internet of Things)向け、ディスプレイサイズが9インチ未満のタブレットやWindowsスマートフォン向けのOSの無償化を発表した。またWindows 8.1 Updateへのアップデートでは、システム要件をメモリー1GB、ストレージ16GBに引き下げた。この戦略の一環として、ハードウエアパートナーの低価格なWindowsデバイスの提供をサポートするためにWindows 8.1 with Bingを提供する。
Paul Thurrott氏によると、Windows 8.1 with Bingのライセンスは9インチ未満の小さいタブレットは無料。PC向けは無料ではないものの、通常のWindows 8.1よりも引き下げられる。PCメーカーがWindows 8.1 with Bingのライセンスを受けるための条件は不明だが、3月にWindows 8.1 with Bingが噂になった時にThurrott氏は「250ドル未満でPCを販売するハードウエアメーカーへの提供になる」としていた。Microsoftによると、6月3日に台北で始まるComputex Taipeiを皮切りに、数多くのPCメーカーが夏向けの新しいWindows搭載製品を発表する。その中にWindows 8.1 with Bingを採用した製品も含まれる見通しだ。