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奥泉輝(おくいずみ あきら) |
大人のたしなみとして1本は持っておきたい万年筆。「でも、万年筆って高そうだし、手入れが大変そう…」と思っている人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。リーズナブルでも機能やデザイン性に優れたものがあるんです。
今回は、東京渋谷にある文房具をコンセプトにしたカフェ&ショップ「文房具カフェ」の店長・奥泉輝さんに「持ち歩きたくなるデザインのリーズナブルな万年筆」を紹介してもらった。
ペリカン ペリカーノジュニア/1,620円
万年筆は大人の証。そういわれて久しいですが、実は子供用の万年筆があるのをご存じでしょうか? こちらはドイツの老舗万年筆メーカー「ペリカン」が作る、初めて万年筆を持つ子供向けの万年筆。奥泉店長も、「子供用とはいえ書き味はさすがのペリカン」と太鼓判。普段使いの1本にどうぞ。
■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと
「ペン先の太さは、大人向けの万年筆ではあまり見慣れない「A」という表記になっています。中字から太字の間くらいでしょうか。ささっとメモを取るときなどにも使いやすい太さです。万年筆は高級感のあるデザインのものが多いので、ポップな色使いで展開される子供用のモデルは、よりカジュアルに万年筆を使いたい!という大人の方にもオススメです」
ラミー abc/2,500円
「ラミー abc」は、ドイツの名門メーカー・LAMYが「楽しく字を書くことを学ばせたい」というこだわりから作った、小学校低学年生用の筆記具です。かわいさだけでなく使いやすさも考慮されたデザインは、同ブランドの人気モデル「Safari」も手がけるデザイナーのウルフギャング・ファビアンさんによるもの。ビビットなカラーリングで、木の温かみが感じられる1本です。自分の名前を書くところがあるのも個性的でかわいい。
■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと
「万年筆に限らずですが、子供用のペンは握りやすいようペン軸が太くデザインされていたり、正しい握り方になるようくぼみなどが作られていて、実はこれが大人にとっても握りやすくて書きやすいんです」
パイロット カクノ ホワイトボディ/1,000円(税別)
「カクノ」は国内メーカーのパイロットが販売しているもので、こちらも子供向け。ペンの先に顔が描かれているのがとてもキュートな万年筆です。万年筆のペン先には上下の向きがありますが、子供に使い方を教える時には、正しいペンの向きを示す"えがおのマーク"が見える方を上にするように教えると楽しく覚えられそう。
■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと
「最近の低価格万年筆のヒット作のひとつといえばこれでしょう。パッケージデザインも含めて、よくできていると思います。カラーバリエーションがとても豊富で、かつ安価に購入できるので、中に入れるインクの色を変えて、何本も買っておくのも良いですね」
プラチナ万年筆 プレジール/1,000円(税別)
万年筆はしばらく放置するとインクが乾き、書けなくなってしまうことがありますが、国内メーカー・プラチナ万年筆の「プレジール」はカートリッジを差し込んだまま1年経ってもインクが固まらない「スリップシール機構」を搭載しているため、万年筆初心者でも安心して使えそう。ペン先の独自カラーリングにも注目です。
■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと
「金属のボディで、高価そうに見えるプレジールですが、何と「カクノ」と同じ定価なんです!もちろん見た目だけでなく、書き味も本格的。通常、紙に直接触れる万年筆の先端部分には、摩耗対策として硬質な合金が使われますが、この製品には高級万年筆と同じ合金が使われており、価格に見合わず凝った作りとなっているんですよ」
パイロット コクーン/3,000円(税別)
コクーンは"今を生きる20～30代の感性をダイレクトに刺激する"というコンセプトの、パイロットの新ブランド。流線的なフォルムが特徴的で2013年のグッドデザイン賞も受賞しています。カラーリングも全5色と豊富です。
■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと
「大人向けの万年筆というと、黒くて、大きくて、金色で装飾されていて…というイメージがあると思いますが、コクーンはそんな重苦しい万年筆のイメージを変えるコンセプトと、洗練されたデザインが目を引きますね」
いかがだったでしょうか。「万年筆」とヒトコトで言っても、そのコンセプトや特徴はさまざま。この春こそは100円均一のボールペンなどから卒業して、あなただけの1本を使いこなしてみては。
