UEFIのBIOSレイアウトを大きく変更

またASUSは9シリーズでUEFIのBIOSレイアウトを大きく変更した(Photo44)。実際みた感じは大きく異なる(Photo45~47)。

Photo42:Qiの充電器も付属する

Photo45:これも説明会資料より。ちなみに画面解像度はXGA(1024×768pixel)で表示される

Photo46:これは実機での画面。確かに普通の設定ならこの画面だけで十分である

Photo47:Advanced Modeはこんな感じ。ちょっと嬉しいのは、スクロールバーをマウスでドラッグしてスクロールができるようになったことか

また特徴として、BIOSレベルでファン制御が随分可能になったこと(Photo48~54)。これまでこうした制御はWindows上で動くFan Xpertというソフトで行ってきたが、LinuxなどのOSだとこれが利用できないので、BIOSレベルでこの制御を可能にしたそうである。

Photo48:これはEZ Modeでの画面だが、Advanced Modeからも同じように実行できる

Photo49:Advanced ModeはMonitorからこれを実行できる

Photo50:これは実機での画面。まず接続されているファンのプロファイルを自動認識している最中

Photo51:自動認識結果。今回はCPUファンしか繋いでない関係で、CPUファンのみが認識される

Photo52:動作を細かく設定可能

Photo53:ただどちらかというと、こちらの画面の方が直感的に設定できる気がする

Photo54:センサーはマザーボード上に4箇所搭載され、これとは別に外部にサーミスタ式の温度センサーを1つ接続可能であり、それぞれのファンがどのセンサーの温度を見てファン回転数を判断するかを選択可能となっている

ちなみにPhoto53を見ると分かるのだが、ASUSはこの9シリーズから新しい制御方式を実装した。もともとファンの制御はPWM(Pulse Width Modulation)方式を使い、電圧は一定にした状態でPWMのデューティ比を変化させることで回転数を制御するが、デューティー比があまり下がりすぎると回転トルクが十分確保できずにファンが止まってしまう。

そこで、ある程度までデューティ比を下げた(Photo53だと35%ほど)後は、それ以上デューティ比を下げずに、今度は電圧を下げるというDC方式に制御を切り替えるのだそうだ。これにより、制御可能な状態で極低速までファンの回転数を下げられるようにするという話であった。

理屈としては、モータ制御を行うコントローラにPWMとDAC、および回転数検出を行うための回路(おそらく回転数検出は電流検出で行っていると思われるので、これを検出するためのADC)が搭載されていれば、後はファームウェアの組み合わせで可能ではあるが、ちょっと実装は面倒そうである。ASUSによればこの処理はEPUで行っているという話であり、すでにそういう回路は以前から用意されていたのだろうと思われる。

またXMPメモリやIntel RSTのOn/Offが簡単にできる様になった(Photo55)のも使い勝手の改善に効果的だった(Photo56)。

Photo55:もちろんAdvanced Modeでも設定可能

Photo56:Adavanced Modeの設定画面

ちなみにASUSTeKによれば、Z97-DELUXE(NFCリーダー&Qi充電充電器なしモデル)の市販価格は4万円、Z97-DELUXE NFC&WLCは5万円になるとの事だった。結構いい値段だとは思うが、これだけ各種コントローラがてんこ盛りになっていれば仕方ない、という気もする。