長らく関係者らの間で噂になっている米Amazon.comが自社ブランドで展開するスマートフォンについて、BGRが独占入手映像としてこのスマートフォンの外観を紹介している。
この外観画像はBGRのサイトで確認できる。同誌によれば、まだプロトタイプの映像であり、実際の製品はまた違った形になる可能性が含まれている。ただ、話題には上っても実際にAmazon.comが開発中とされるスマートフォンのイメージ写真が出てきたのはおそらく初のケースであり、それだけ実現が近付いていることを示唆しているのかもしれない。サイズ等は不明なものの、スマートフォンとしては現行で存在する多くの競合製品と大きく異なるものではなく、その意味ではサービスや内蔵機能等、ハードウェア以外での差別化要因に注目すべきかもしれない。
Amazon.comのスマートフォンについては以前からの噂で、裸眼3D表示を可能にするディスプレイとセンサー技術を搭載するとされている。もしこの機能が搭載されるのであれば、それを利用するための独自コンテンツ配信も差別化ポイントの1つになるだろう。そしてBGRによれば、Amazon.comはサービスの目玉として「Prime Data」と呼ばれるデータ利用プランをユーザーに提供する計画だとしている。
具体的なサービス内容は不明だが、同誌ではこのAmazon.comのスマートフォンが米国内ではAT&Tのネットワークに対して独占的に提供されるものであり、その過程で同社の「Sponsored Data」というサービスを利用する可能性を示唆している。Sponsored Dataとは、例えば動画や音楽コンテンツを持つ事業者がモバイル端末を持つユーザーにコンテンツ配信を行う際、そのデータ通信料金を事業者が負担するという仕組みだ。自社の特定コンテンツ配信にのみユーザーの回線料負担を行うということで、さらなるコンテンツ利用促進につなげる狙いがある。その意味では、確かにAmazon.comのような事業者とは非常に相性のいいサービスだといえるだろう。