4人家族の場合
ドコモでは「4人家族でご利用の場合は7,500円/ 月もおトク」と説明する。どんな4人家族でも、毎月7,500円おトクになるのだろうか。ドコモが紹介する4人家族のモデルケースの特徴は、夫婦2人と25歳以下の子ども2人から構成されており、代表者がドコモと16年以上契約中で、スマートフォン2台とフィーチャーフォン2台を使っており、各人が毎月1,500円の音声通話(発信)を行うというものだ。これは一般ユーザーを代表するモデルケースと言えるだろうか。
音声通話で得する人、損する人
まずはスマートフォンユーザー2人(父と娘)の料金プランについて考えてみたい。2人とも「タイプXiにねん」(743円)と「Xiカケ・ホーダイ」(667円)に加入しており、なおかつ毎月1,500円の通話料を払っているという。
【父、娘】基本料(743円+667円)+通話料1,500円+ISP+パケ代
Xiカケ・ホーダイは通話相手がドコモなら24時間国内通話が定額となるプランだ。つまり父と娘はスマートフォンを使いドコモの友人・知人に思う存分電話をかけるほかに、ドコモ以外の相手にも毎月1,500円分の音声発信を行っていることになる。まずまずの電話好きである。
ところで、スマートフォン全盛の時代になりつつある現在。フィーチャーフォンの時代に比べると、音声ARPU(音声通話の利用量)は右肩下がりだ。なぜだろうか。SNSやLINE、IP電話といったコミュニケーションツールが多様化したことに加え、「スマートフォンは電話しづらい」といった利用者の心理的な要因もあげられる。ドコモが発表したデータでは、音声ARPU(基本料と通話料金の合計で計算される)は2014年3月現在、1,320円ほどである。
料金プランの話に戻る。音声通話に関してまずざっくりとまとめるなら、スマートフォンで電話をかける頻度が利用者の平均的な水準を上回る人なら、新プランで得をすると言える。逆に、これまで「タイプXiにねん(743円)+通話料」で済んでいたものが「カケホーダイプラン2,700円」に変更されることで、割高に感じる利用者もいるだろう。毎月の通話料が、この差額の2,000円弱におさまってしまう人にとっては、今回の新プランは厳しいものに映りそうだ。