米Microsoftは2日(現地時間)、米サンフランシスコで開催中の開発者カンファレンスBuild 2014で「Windows Phone 8.1」と音声パーソナルアシスタント「Cortana」を発表した。
Windows Phone 8.1は、Windows Phone 8の特長であるパーソナル化を強化するアップデートだ。昨年5インチ以上の端末向けにスタート画面の3カラム・レイアウトを追加したが、それが好評だったため全てのスクリーンサイズのカスタマイズオプションに拡大した。またお気に入りの写真を設定して、Live Tileを含むスタート画面の背景をカスタマイスできる。
Action Centerという画面上部からスワイプダウンしてアクセスする通知センターが加わり、通知機能のカスタマイズの幅が広がる。Action Centerに通知を表示するアプリはユーザーの任意で選択でき、Live Tileと使い分けることでより効率的に情報を受け取れるようになる。Action Centerには、頻繁に使用する設定(飛行機モード、インターネット共有など)の登録も可能だ。
これらのほか、キーボード入力が強化された。キーボードに触れた指をすべらせてタイピングできるWord Flow Keyboardを搭載、ユーザーの入力スタイルやコンタクトの名前などを学習する機能と組み合わせて高速な入力が可能になる。これまでモバイルデバイスの入力最速記録はSwypeキーボードが持っていたが、Word Flow Keyboardは記録を8秒も短縮した。
Cortanaは、音声を使ってインタラクティブに、パーソナルアシスタントを受けられる機能だ。Appleの「Siri」やGoogleの「Google Now」と競合する機能になる。
Cortanaもパーソナル化を特徴としており、ユーザーの情報(自宅、仕事場など)、生活サイクル(通知など確認しない時間など)、関心を持っていること、家族や友人といった情報をNotebookに記録していき、それらをアシスタント機能に活用する。Notebookの情報はユーザーによる編集も可能。Cortanaは人の関係も把握するので、例えば、重要なコンタクトからの連絡が入ったら通知を控える時間帯でも着信やメッセージを知らせてくれる。20ドルを貸している友だちと次に話した時に催促を思い出させるように頼むなど、リマインダー機能としても活用可能だ。また、サードパーティのアプリとも連携できるように設計されており、Windows Phone 8.1のSkypeではSkype内からCortanaを使って通話を行える。
Windows Phone 8.1は、数カ月をかけてWindows Phone 8ユーザーにロールアウトされる。Cortanaは間もなく米国でベータ提供が始まり、今年後半に米国、英国、中国での提供を開始。2015年に他の国に拡大する予定だ。