ポケモン界の「竜王」が決定! 森内竜王・名人からのエールも

森内竜王・名人 対 春日によるエキシビジョンマッチが終わり、ついに決勝戦へ。まずはカードの決勝戦がスタート。ハセガワアサキ選手と、ニシクラコウト選手の戦いは、ランドロスEXで堅実にダメージを与え続けたハセガワ選手が勝利。現在8歳のハセガワ選手は、ポケモンカードを5歳の頃からはじめ、普段はお父さんと練習しているという。優勝の喜びは「うれしいです」とシンプルに語っていた。

続いて、ゲームの決勝がスタートする。テラサワ選手とオオグシ選手のバトルだ。序盤は、お互いに「ウォッシュロトム」を繰り出し、じっくりと試合を展開。また、2人とも「メガクチート」を使っており、選出のうち2匹が被っていたことになる。最終的にはオオグシ選手の「クチート」とテラサワ選手の「ナットレイ」が対面。どちらが有利とも言い切れない対面に、会場からも熱い視線が送られた。最後は「メガクチート」の「ふいうち」を「ナットレイ」が「のろい」で回避して勝負あり。テラサワ選手が、ポケモン初代「竜王」に輝いた。二人とも、普段はWi-Fiで世界中のプレイヤーと戦って鍛えているという。最近の小学生は恐ろしい。オンライン対戦が当たり前の環境である。

表彰式では、決勝戦の模様を見守っていた森内竜王・名人から優勝した2人にトロフィーが授与された。また、竜王戦使用のスペシャルな『ニンテンドー3DS』もプレゼント。さらにに、8月に開催されるポケモンの世界大会「ワールドチャンピオンシップ2014」への招待が決定した。「世界一になれそうですか?」と聞かれたハセガワ選手は「なれそうです」、テラサワ選手は「いつも世界一になれないので、今回は世界一になりたいです」と語った。WCS本戦でも、2人の活躍に注目だ。

森内竜王・名人も認めた「ポケモン」、今後の可能性

今回の「ポケモン竜王戦」の感想を、森内竜王・名人は「ポケモンに触れるのは初めてでしたが、魅力的で、世界でもこれからますます流行っていくでしょう。今、優勝した2人が活躍して、これからも流行っていくと思います」と称賛。今や世界規模で遊ばれているゲームとなった『ポケモン』だが、日本国内でも、さまざまな業界や、ゲームとコラボレーションし、ファン層の拡大に努めている。

ゲームでいえば『不思議のダンジョン』シリーズもロングランを見せ、『スマッシュブラザーズ』シリーズにも第一作目から登場し、『信長の野望』とコラボした作品も発売されている。鉄道会社や航空会社などゲームの枠を超えたコラボレーションもあり、旅に出かけよう、というときに『ポケモン』の姿を見かけることも非常に多い。そして今回、「将棋界」とコラボした、「ポケモン竜王戦」が開催された。将棋が好きな人たちにも、将棋界の第一人者である森内名人を初めとした一線級の棋士たちが語ることによって、ポケモンの魅力が伝えられただろう。

また、今回の参加者を初めとした、前途有望な少年・少女たちに、将棋の魅力、ないしはタイトルマッチの重み、大会に参加する喜びは伝わったのではないだろうか。メガヒットタイトルとなってもなお、裾野を広げ続ける『ポケモン』の流行は、森内竜王・名人も認めたとおり、これからも進んでいきそうだ。