昨今、さまざまなベンチャー企業でワークスタイルを支援するユニークな制度が始まっている。

社内SNS「Beat Shuffle」の提供元として知られるビートコミュニケーションもそうした施策を展開する企業の1つ。同社は1月21日、社員がクリエイティブなマインドで最大限の能力が発揮できるように、ワークスタイルをサポートする新制度「フリーアドレス制度」、「リーダーズ」、「月イチ懇親会」を開始したと発表した。

ビートコミュニケーションは、エンタープライズソーシャルやビジネスソーシャル全般を通じて新しいワークスタイルを提案している企業で、「ITで世の中の問題を解決する」というビジョンに共感した、イノベーション型人材が集まっている。本稿ではそんなIT企業のユニークな社内制度の一部を紹介する。

社員の前向きなマインドを醸成

今回発表されたビートコミュニケーションの新制度の1つ、フリーアドレス制度は、オフィスから各線2駅以内に住んでいる社員は月に3万円もの家賃補助を受けられるというもの。

オフィスは渋谷駅と恵比寿駅の中間に位置しており、それぞれの駅から乗り換え含めて2駅以内が対象となるため、決して少なくない数の駅が対象となっている。通勤時間のストレスから解放されることからエンジニアなどに喜ばれているそうだ。

続くリーダーズ制度は、社員のスキルアップを支援する施策になる。自分の業務に関連した書籍を自由に何冊でも購入できるもので、欲しい本が国内になければ海外からの取り寄せも会社負担で行える。

さらにそれらの書籍をベースにした読書会、社内勉強会や、外部の専門家を招いた社内講演会なども行っている。社内では月30冊ペースでビジネス書を読む代表取締役を始め、読書家が多いという。

一方、月イチ懇親会制度は、社員同士の結束力を高めるためのもので、社員同士の飲食費を月1回、上限4000円までを会社が支給する。

オフィス周辺にはレストラン、バー、居酒屋、カフェなど幅広くそろっているうえ、ベンチャーという企業がら独身社員が多いため、飲み会は相当数に上る。そんなビートコミュニケーションの社員にとって強力なバックアップ制度である。

代表取締役のお気に入りの蔵書

従来からある社内ベンチャー制度には実績も

そのほかにもビートコミュニケーションでは以前からさまざまな社内制度を展開している。

例えば、「Discover the Future」というベンチャー支援制度だ。これは社内公募で採択された新規事業に関して、立ち上げ予算を会社から支給してもらえるというものだ。

2年前にこの制度を活用して社員が立ち上げたメンズブランドは現在、「空飛ぶ広報室」、「クロコーチ」、「ハニートラップ」、「緊急取調室」などのドラマで数々の芸能人に愛用され、有名ブランドの仲間入りを果たしている。

また、やる気の高い女性を支援するため、時短勤務など産休から復帰する女性社員をバックアップするための制度なども用意されている。

なお、ビートコミュニケーションでは、エンタープライズソーシャルが盛り上がりを見せており、顧客からの問い合わせが増えていることから、エンジニアやITコンサルタント営業を募集しているという。

ビートコミュニケーションの主な福利厚生