忙しい社会人が知識を習得するチャンスといえば「読書」や「セミナー」「カンファレンス」などが中心となるだろう。"学問に王道なし"とはいうものの、効率よく習得できる方法があるのであれば、試さない手はない。

Incの記事「本当にスマートな人がやっている5つのこと(原題:5 Things That Really Smart People Do)」では、人の話や講義を知識にするためのヒントを紹介している。

「人の話を聞くだけで自然と知識が入ってくるいうのは間違えだ」とIncの記事では指摘している。では、どのようにすればよいのだろうか。

内なる声をシャットアウト

頭の中に浮かぶ雑念は言うまでもないが、人の話を聞いているときに浮かんでくる反対意見などについても頭の中から閉め出す必要があるという。

「そうかな?」「それは違うだろ……」「大げさなんじゃないの?」といった"声"が浮かぶのは、新しい情報に対する一種の"反応"だが、こちらに注意が向いてしまうと肝心である相手の話が入ってくる余地がなくなってしまう。

これは、人の意見に対してオープンであることを自ら邪魔していることにもなりかねない。雑念、そして何かを言いたい自分を抑えて、純粋に耳に入る言葉をそのまま受け取ってみよう。

自分に問う

最初の話がうまくいかないのであれば、浮かんでくる自分の声を上手く利用してはどうだろうか。話し手の意見に対して反論を試みる自分に対し、話し手が正しい点を挙げて戦わせてみよう。

自分の中で議論をすることで、相手の見解に「なるほど」と思える部分が出てくるだろうし、発見もあるかもしれない。

関心を持つ

関心や興味は人によって異なるし、その度合いについても高い人もいれば、そうでない人もいる。だが、何事にも関心を持てば、知識はさらに豊かになる。

新しい情報を得る際に、5項目ほど関連する質問を書き出してみよう。自分でGoogle検索するもよし、詳しい人間に質問できる状況であれば、直接聞いてみるのもよし。一方通行ではないやりとりは、入ってくる知識をさらに深く、そして広くするはずだ。

真実はなにか?

情報の核となる真実や定義は何か。意見に対して完全に同意ができないとしても、核となる真実は身につけたいものだ。推論や類推のスキルを得られるし、話し手の構想を上回る応用例や発展も思いつくかもしれない。

人ではなく中味に集中

目の前で話している人に注意が向くのは自然なこと。だが、肝心なのは"人"ではなく、その人があなたに伝えようとしている"情報"や"知識"であることを忘れてはならない。

その人の外観や属性(肩書き、所属企業や学歴)、ジェスチャー、話し方のテクニックなどに気を取られることなく、何を話しているのかを「自分の身につける」と決意して挑むようにすべきだ。

重要なことは「伝える人ではなく、あなたに伝わる内容」であることをお忘れなく。