Queue is the ACM's magazine for practicing software engineers.

現在策定が進められている次世代の通信プロトコル「HTTP 2.0」に関するまとめ記事がACM Queueに「Making the Web Faster with HTTP 2.0」として掲載された。PDF文書版も公開されている。HTTP 1.1が抱えるパフォーマンス上のボトルネック、HTTP 2.0が目指している設計と技術目標、実際にHTTP 2.0で採用された特徴的なポイントなどがまとめられている。HTTP 2.0がどういったプロトコルであるかを知るための導入文書として参考になる。

通信回線のブロードバンド化が進んだこともあるが、現在のユーザはWebアプリケーションやWebサービスに対してリアルタムに近いレスポンスを求めるようになってきている。HTTP 1.1でこれを実現するにはいくつかの点で無理がある。HTTP 2.0はこうした問題を解決し、プロトコルそのものはシンプルに、堅牢性があり高速にも動作するプロコトルを目指して策定が進められている。

HTTP 2.0の主な特徴はリクエストとレスポンスの多重化、固定長のフレームレイヤーの活用、フレームの優先順位付け、サーバプッシュ機能の導入、ヘッダの圧縮機能、フロー制御などにある。特にリクエストとレスポンスのやりとりを効率的に多重化することや固定長のフレームの導入などが高速化に大きな効果をもたらしている。記事ではHTTP 1.1からHTTP 2.0へ移行するための方法なども紹介している。