11月12日にiPad mini Retinaディスプレイモデル Wi-Fi版の販売が開始されたのに続き、14日にはKDDI(au)とソフトバンクより、同端末のWi-Fi+Cellular版の販売が開始された。1日に発売されたiPad Airとあわせて、この2機種の新型iPadが冬商戦のタブレット市場の目玉となることが予想される。

日本ではとくに人気となっているiPhone、iPadをはじめとして、スマートフォンやタブレット端末は、シニアも含む幅広い層に普及してきている。とはいえ、シニア層の中には、いまだにスマートフォンやタブレットに手を出せずに、二の足を踏んでいる人も多いかもしれない。

iPad mini Retinaディスプレイモデル(左)とiPad Air

アップルのiPhoneやiPadに搭載されている「iOS」は、"説明書を読まなくても使い方がわかる"と言われるほど、直感的で使いやすいことに定評があるOSだ。もっとも、新型iPadなどに搭載されている最新の「iOS 7」は、従来のiOSから大幅なバージョンアップが行われ、提供当初こそ従来のiOSとの"違和感"を訴える声がソーシャルメディア上などで見られたものの、最近ではそのような声も少なくなり、いかにユーザーが順応しやすいOSであるかを証明する結果となっている。そのため、iOSはシニア層にも使いやすいOSだと考えられる。

また、スマートフォンの画面が小さすぎると感じているシニアの方にとっても、画面が大きいiPadであれば、見やすく安心できるだろう。新型iPadは、スマートフォンやタブレットを始めたいと思っているシニア層にとって、まさに最適な端末だと言える。

それでもスマートフォンやタブレットへの挑戦に踏み切れないという人の頼りになるのが、通信キャリアが提供するサポートサービスだ。ドコモ、KDDI、ソフトバンクの各キャリアは、自社で販売するスマートフォンやタブレットのユーザーを対象として、使い方などのアドバイスを受けられるサポートサービスを提供している。

初心者向けのサポートサービスをとくに充実させているのがKDDIだ。同社の会員制サポートサービス「auスマートサポート」では、シニアを中心としたデジタル機器になじみの薄い初心者を対象として、電話サポートや自宅訪問などの様々なサービスを提供している。対象となるのは、auの携帯電話、Androidスマートフォン、iPhoneのほか、Cellular版の新型iPadをはじめとする4G LTEタブレットのユーザー。

auスマートサポートで特徴的なのは、専任のアドバイザーが24時間体制で電話での問い合わせに答えてくれる電話サポートだ。24時間体制の電話サポートは、キャリアのサポートでは唯一のサービスとなっている。また、ガイダンスが無く、直接アドバイザーに電話が繋がるのも特徴のひとつ。さらに、購入前の端末を15日間レンタルして試用できる「スマホお試しレンタル」では、10月2日よりタブレットも対象端末に追加された。購入前の不安を軽減できるのも、初心者にとっては嬉しいだろう。

新型iPadを取り扱うもうひとつのキャリアであるソフトバンクは、同社が販売するiPhone、iPad、Androidスマートフォン、携帯電話などのユーザーを対象として、「ケータイなんでもサポート」を提供している。同サービスでは、同社端末に加え、パソコンや周辺機器にまで範囲を広げて、電話サポートや出張サポートを提供している。

また、ドコモは新型iPadの取り扱いは未定となっているが、同社のAndroidスマートフォンとタブレット、らくらくホンなどのユーザーを対象として、「あんしんパック」を提供(iPhoneユーザーは対象外)。同サービスは、遠隔サポートやセキュリティ対策、故障時の補償をまとめたパックとなっている。

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直感的で使いやすいiOSを搭載したiPad Air、iPad mini Retinaディスプレイモデルは、画面も大きく、シニア層にもおすすめの端末だ。さらに、Cellular版の新型iPadで通信キャリアのサポートサービスを活用すれば、デジタル機器が苦手なシニアのユーザーも安心して新型iPadを使いこなすことができるだろう。新型iPadなどのタブレットやスマートフォンに挑戦したいと思っているものの、使いこなせるか不安という人は、キャリアのサポートとあわせて購入を検討してみてはいかがだろうか?