シマンテックは16日、2013年版ノートンレポートの調査結果を発表、過去1年間にサイバー犯罪に巻き込まれたオンラインユーザーの数に減少が見られるものの、被害者1人あたりの平均被害額は50%増加しており、多額の金銭を奪取するような攻撃も見られるとしている。

「2013年ノートン レポート」は、世界24カ国の18歳から64歳までのオンラインユーザー13,022人(日本人500人)を対象とした調査結果をもとに作成されたレポートになる。過去1年間にサイバー犯罪に巻き込まれた数が昨年比で46%から41%(日本では15%から7%)に減少しているが、被害者1人当たりの平均被害額が50%増加(2012年197ドルから298ドルへ)している。日本においては、平均で約4,799円から約29,394円となり、昨年比で約512%増加を示している。

「今日のサイバー犯罪者は、従来よりも多額の金銭を奪取するランサムウェアやスピアフィッシングなどを使ってより洗練された攻撃を仕掛けています」とシマンテックの最高技術責任者スティーヴン・トリリング(Stephen Trilling)氏は、金銭の詐取やランサムウェアのような脅迫による金銭奪取手法も増加していることを述べている。

また、調査対象者の63%(日本では44%)が個人用のスマートフォンを所有し、30%(日本では15%)がタブレットを所有しているにもかかわらず、2人に1人近く(日本では38%)がパスワードの使用、セキュリティソフトの使用、モバイルデバイス上のバックアップなど基本的な予防措置をとっていないとしており、改めてセキュリティ措置の大切さを訴えている。