日本AMDは2013年9月19日より開催中の「東京ゲームショウ2013」にブースを出展。同社製APUやGPUを搭載したPCの展示をはじめ、クラウドゲーミングサーバー向けに開発されたグラフィックスカード「Radeon Sky」のデモなどを行っている。
ソニーの「PlayStation 4」やMicrosoftの「Xbox One」といった次世代ゲームマシンにアーキテクチャが採用されるなど、近年ゲーム関連の話題が増えてきたAMD。AMD自身もさまざまなイベントや発表会で、ゲーム市場を重要なターゲットとしてこれまで以上に注力していく姿勢を見せている。今回の東京ゲームショウ2013へのブース出展もそんなAMDの「ゲーム市場に対する意気込み」を表しているようだ。
ブースでは大型のステージを設置。ものづくりチーム「つくる女」とコラボして、青二プロダクションの新人声優による公開アテレコなども行っている。アテレコをしている動画の内容がAMD製品にまつわるもののようだったとはいえ、意表をついたステージだが、日本AMDの担当者によると「ゲームという分野ではAMDはまだまだ知られていないので、まずは注目してもらってそこからAMD製品を紹介していきたい」という狙いがあるという。
動画中にはAMDのイベントでおなじみの「あの人」に似たキャラクターも |
ステージの反対側には、AMD製品を搭載した各PCベンダのマシンを展示。最大5GHz動作の「FX-9590」とデュアルGPU「Radeon HD 8990」を搭載したハイエンドマシンやEyefinityによる複数のディスプレイを使ったゲームプレイを紹介する。
FX-9590とRadeon HD 8990を搭載したマウスコンピューターの「MASTERPIECE a1500BA」 |
同じくFX-9590とRadeon HD 8990搭載のフェイス「PASSANT Ex DeVIL GaMERz FX」 |
展示コーナーでひときわ注目を集めていたのは、話題のブラウザゲーム「艦隊これくしょん~艦これ~」をNexus 7(2012年モデル)で遊べるというデモだ。「艦これ」は現在、PCのみの対応でタブレットには対応していない。これはAMDがクラウドゲーミングサーバー向けに開発するグラフィックスカード「Radeon Sky」を搭載したサーバを利用して、サーバ側で実行したゲームの画面をネットワーク経由でタブレット側にストリーミングで配信するというデモとなっている。タブレットはディスプレイ兼コントローラとして使っているだけなので、クライアント側として利用する端末の仕様や性能に依存する部分がきわめて少ない。
軽くプレイしたところ、入力に対してわずかに遅延を感じたが、ゲームプレイに支障がでるようには感じなかった。これがFPSやRTS、対戦格闘ゲーム、STGなどフレーム単位での操作が重要(とされることもある)ゲームであれば話は別だが、遅延を許容できるゲームであれば問題なくプレイできるだろう。
今回のデモは参考展示ということで、「艦これ」がクラウドソリューションによる提供が決まっているわけではない。ただ、「艦これ」プレイヤーからはタブレットやスマートフォンでのプレイを望む声も多いようなので、今後の展開に期待したい。
また、ブースにて行っているアンケートに答えると、AMDオリジナルの「マント」がプレゼントされる。さらにそのマントを羽織ると駆逐艦「島風」が描かれたクリアファイルも入手できる。
このほか、過去に購入したAMD製品を展示ブースに持参すると「イイモノ」ももらえるという。クリアファイルと「イイモノ」は21日と22日に数量限定で配布するということでほしい人は、AMD製品を持参していち早くブースに向かった方が良さそうだ。
なお、会場にてAMDのDirector of ISV relationsを務めるRitche Corpus氏とGeneral Manager of Desktop Business UnitのSteven Liu氏にAMDのゲーム事情における戦略などについて話を聞くことができたので、別稿であらためてお伝えする予定だ。