青山学院大学、京セラ丸善システムインテグレーション、東洋経済新報社の三者は、9月24日から青山学院大学経済学部現代経済デザイン学科において、翻訳教科書『スティグリッツ公共経済学』の電子教科書活用実験を開始すると発表した。

青山学院大学の現代経済デザイン学科では専門科目「公共経済学I」の教材として、東洋経済新報社が発行する翻訳教科書『スティグリッツ公共経済学』を使用している。今回、経済学の教科書として日本で初めての電子配信を行い、1年生の約半数にあたる70名に貸与したタブレット端末(iPad mini / Nexus7)を用いて、電子教科書の活用実験を行う。

電子教科書配信の利用イメージ

電子教科書の活用は、専門書の持ち運び負担の軽減や、検索機能を利用して教科書を辞書のように活用するなどの学習の効率化が期待でき、青山学院大学では、来春より経済学部生全員に電子教科書を順次導入することを検討している。同学では、新たな教育環境を創造する上での重要な選択肢の一つと位置付けているという。

配信には、複数の大学で電子学術書籍の配信に使用されている「BookLooper」が採用された。BookLooperは、学術・研究・教育分野における電子書籍の活用・普及を目指し、実証実験を基にしたノウハウを生かして開発されたという。メモ・マーカー・全文検索などの学習支援機能をはじめ、電子書籍のDRMや決済機能を備えている。

今回の配信システムは、「保持する教科書は紙で、日常の授業は電子で」など、用途に合わせた学習環境の提供可能で、講義資料も配信できる。PC、iPad、iPhone、Android端末とマルチデバイスに対応し、ダウンロード方式であるため教室や図書館、自宅など、時・場所を問わず閲覧できる。