キヤノン「EOS 70D」は、入門機からのステップアップに適した一眼レフカメラだ。2010年に発売された「EOS 60D」の後継機となり、新技術「デュアルピクセルCMOS AF」を搭載することで、ライブビュー撮影時のスムーズなAF駆動を実現している。発売前のベータ機をお借りしたので、ファーストインプレッションをお伝えしよう。
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キヤノン、進化した撮像面位相差AFでライブビュー撮影が快適な「EOS 70D」(2013年7月2日)
本記事は製品化前のベータ機材を試用して作成したため、作例などは製品版では異なる可能性がございます。ご了承ください。
キヤノンの一眼レフ「EOS」の中でも、型番に2桁の数字を持つ製品は、APS-Cサイズのセンサーを搭載した中級機として位置付けられている。入門者向けの「EOS Kiss」シリーズのひとつ上に位置し、機能と使い勝手、価格のバランスが取れたカメラとして、幅広いユーザー層から人気を集めてきた。その歴史は結構古く、2000年発売の「EOS D30」から始まり、D60、10D、20D、30D、40D、50D、60Dと続いている。そして今回のEOS 70Dは、9代目の製品となる。
まずは外観から見てみよう。ボディの基本デザインは従来機EOS 60Dを継承する。ボディラインに曲線を多用した、最近の一眼レフではオーソドックスな形状だ。EOS Kissシリーズに比べるとおよそ一回り大きいが、その分ホールド感は良好。大きく突き出たグリップがしっくりと手になじむ。
ボディ重量は約675グラム。適度な軽さと剛性感を兼ね備え、防塵・防滴構造の安心感もある。
液晶モニタには左右に最大175度、上下に最大270度まで可動するバリアングルタイプを採用する。可動の仕組みやサイズ、ドット数はEOS 60Dと同じだが、新たに静電容量方式のタッチパネルに対応。撮影や再生の各種操作をタッチ操作で直感的に行える。
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