夏といえば海や川、プール。水場のレジャーでの利用を想定して、防水対応のAndroidスマートフォンを購入した人も多いのではないだろうか? だが、その防水性能にも過信は禁物だ。今回は防水スマートフォンの思わぬ落とし穴について紹介する。

まずはバッテリーカバーや端子のキャップを確認!!

ほとんどの防水スマートフォンは、背面のバッテリーカバーにゴム製のパッキンが付いていて水が侵入しないようになっている。また、充電端子やイヤホン端子には、キャップが付いている。これらの防水スマートフォンは、パッキン・キャップが正しく設置された状態で初めて仕様どおりの防水機能を発揮する。なので、水場にスマートフォンを持っていく場合は、パッキン・キャップが正しく設置されているか確認しておこう。

ゴム製パッキンが無くなっている端子キャップ。これでは防水にはならない

続いて、海水浴に行く際の注意点を紹介する。実は海ほどスマートフォンにとって過酷な環境はないのだ。

まず1番の天敵は海水だ。防水スマートフォンの多くは、耐水ペーパーなどを用いてマイクやスピーカー部を防水している。しかし、これらの仕様では、真水と異なる浸透圧の海水の侵入を防ぐのは難しいのだ。また塩分が金属部やプラスチックに悪影響を与える可能性もあるこのほか、ビーチの温度も問題だ。直射日光を浴び続けた炎天下の砂浜は70度近くまで熱くなることもある。こうなると、精密機器であるスマートフォン本体、内蔵バッテリーが耐えられる温度ではない。ビーチにスマートフォンを持ち出す際はこれらの点に注意したい。

加えて、夏の水場の便利アイテムに「スマートフォン用防水ポーチ」があるが、これもビーチで使う際は注意が必要だ。理由は、防水ポーチは防水のためにポーチを密閉するので、熱が排出されずスマートフォンの高温化に拍車をかけるのだ。

結露は背面カメラのガラス部等によく現れる

このほか、海水浴を楽しんだ後に注意すべきポイントがある。それは、海水浴から帰る際の自動車内でしばしば発生する結露だ。例えば、エアコンの吹き出し口付近に設置したドリンクホルダーに海辺で熱せられたスマートフォンを置くと急激に温度が下がり、ディスプレイやカメラのガラス部分に白っぽいムラや水滴が出てきてしまう。これが結露だ。海辺に持っていって熱くなったスマートフォンを冷やすために冷気にあてるのは、ぜったいに避けよう。

本稿で紹介したとおり、水場のレジャーでスマートフォンを使う際は、注意しなければいけないポイントがいくつかある。せっかく買ったスマートフォンを長く使い続けるためにも、ぜひ注意していただきたい。