フールージャパンLLCは11日、任天堂の携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS LL」「ニンテンドー3DS」向けに、同社の動画配信サービス「Hulu」を提供すると発表した。具体的な日時は未定だが今夏をめどとし、「8月中には開始したい」とする。同サービスの携帯型ゲーム機対応は初。
「ニンテンドー3DS LL」「ニンテンドー3DS」向けのHulu |
「ニンテンドー3DS LL」「ニンテンドー3DS」への対応にあたり、専用のユーザーインタフェース(UI)を採用。上画面で動画を再生中に、下画面で巻き戻しや停止・再開操作ができるなど、2画面を活用したUIとなっている。また、Yボタンを押すと検索、Xボタンを押すと再生などのボタン操作に加え、タッチ操作も行える。
コンテンツ解像度は、端末解像度に合わせた800×240ドットで固定。約1Mbps程度の通信速度があれば、「視聴を安定して楽しめる」という。なお、3Dコンテンツの提供は予定しない。
このほか、フィルタリング機能「キッズロック」もiPad版などと同様に搭載。キッズロックをオンにすると、同社がキッズ向けとして公開している作品のみがカテゴリ別に表示される。キッズ向け以外の作品を試聴するには、パスワードの入力が必要となる。
同社では月額980円の同サービスを2週間無料で使用できる無料トライアルを実施しているが、今回の対応を記念し、「ニンテンドー3DS LL」「ニンテンドー3DS」経由で登録したユーザーのみ、無料トライアル期間を1カ月間に延長する。
料金の支払い方法はクレジットカードで、ニンテンドープリペイドカードは非対応。既存ユーザーは、ニンテンドーeショップでHuluソフトをダウンロードし、メールアドレスやパスワードを入力すると視聴可能となる。新規ユーザーはソフトダウンロードの際に表示される12桁のコードを専用ページで入力し、登録手続きをする必要がある。
携帯型ゲーム機初のUI、日本チーム主導で開発
Huluは2011年9月に日本向けサービスを開始。当初よりゲーム機での動画視聴に需要があると見込んでおり、2011年10月にPlayStation 3に、2011年12月にXbox 360に対応するなど、サービス開始初期からゲーム機への対応を意識してきた。
今回、より多くの子供や家族へ認知拡大を目指し、普及率の高い「ニンテンドー3DS LL」「ニンテンドー3DS」への対応を開始するという。
Huluの本社は米国のため、従来、新機能やインタフェース改善などは米国主導で行ってきたが、今回の「ニンテンドー3DS LL」「ニンテンドー3DS」への対応については、開発を日本主導で行ったという。同社広報によると、「これはレアケース。日本チームがよりニーズをつかみやすく、また、対象がニンテンドー3DSのため、自国で開発したいという気持ちもあった」という。
同社では今後、大画面だけでなく携帯型端末との親和性も重視し、具体的な機種などは未定だが、今後さらに多くの携帯ゲームへ対応するとしている。