富士フイルムは6月25日、レンズ交換式デジタルカメラ「FUJIFILM X-M1」を発表した。パッケージはボディのみのもののほか、同時発表の標準ズームレンズ「XC16-50mmF3.5-5.6」が付属する「レンズキット」、さらに「XF27mmF2.8」と合わせて2本が付属する「ダブルレンズキット」が用意される。価格はいずれもオープン。
発売時期はボディカラーがブラックないしシルバーのレンズキットおよびダブルレンズキットが7月27日、ボディ単体パッケージおよびボディカラーがブラウンのレンズキット、ダブルレンズキットが9月となっている。推定市場価格はボディ単体が75,000円前後、レンズキットが85,000円前後、ダブルレンズキットが100,000円前後。
2012年1月発表の「FUJIFILM X-Pro1」、2012年9月発表の「FUJIFILM X-E1」に続く、富士フイルムのレンズ交換式ミラーレスカメラ第三弾となるモデル。撮像素子は、X-Pro1やX-E1と同じくAPS-Cサイズの「X-Trans CMOS センサー」を採用。ローパスフィルターを省略して解像感を高めつつ、カラーフィルターを不規則に配列することでローパスフィルターレスで起こりやすかったモアレや偽色の発生を抑える。画像処理エンジンは「EXRプロセッサーII」を搭載。起動時間約0.5秒、シャッタータイムラグ約0.05秒、撮影間隔約0.7秒、連写5.6コマ/秒と高速なレスポンスを実現している。
背面の液晶モニターはチルト可能 |
X-Pro1やX-E1に匹敵する撮影性能を保持しつつ、本体サイズはW116.9×D39×H66.5mm、本体重量約280gと、小型・軽量化が図られている(本体重量はバッテリー、メモリーカードを含まない)。また、さまざまな撮影モードを素早く設定できるように「モードダイヤル」を搭載。コマンドダイヤルも2つ搭載し、親指1本で絞りやシャッタースピード、露出補正などを調節できる操作性も特徴となっている。
さらに、Wi-Fi(無線LAN)通信機能に対応しており、撮影画像をスマートフォンやタブレット端末などのWi-Fi対応機器に転送できる「スマートフォン送信」機能を「FUJIFILM X」シリーズで初めて搭載した。利用には専用アプリ「FUJIFILM Camera Application」が必要となる。
そのほか、上下にチルト可能な液晶モニターや、撮影シーンに合わせて光量を自動で調節する「スーパーiフラッシュ」、スタンダード/ビビッド/ソフト/モノクロ/セピア調の5種類から選べる「フィルムシミュレーション」、トイカメラ/ミニチュア/ダイナミックトーン/ポップカラー/ソフトフォーカス/ハイキー/ローキー/パートカラーの8種類を適用できるフィルター効果などを備えている。
マウントはX-Pro1と同じ「Xマウント」を採用。マウント面から撮像素子までの距離が17.7mmに抑え、さらにマウント面からレンズが約7.5mm潜り込む構造が採られている。これにより、広い開口部を確保するとともに、周辺光量の低下も防いでいる。なお、5月に発表された「フジフイルム M マウントアダプター」を使用することで、Mマウントレンズを装着することも可能だ。
主な仕様は、撮像素子が有効画素数1,630万画素・APS-Cサイズ(23.6×15.6mm)X-Trans CMOSセンサーで、マウントがFUJIFILM X マウント、対応感度が常用でISO200~ISO6400、拡張でISO100/ISO12800/ISO25600も利用可能となっている。シャッタースピードは30~1/4,000秒。背面モニターは約92万ドット・3型の液晶方式、利用可能な記録メディアはSD/SDHC/SDXCメモリーカード(UHS-I対応)だ。動画の記録画素数は最大1,920×1,080ドット(フルHD)/30p。
バッテリーはリチウムイオン充電池で、CIPA準拠の撮影枚数は約350枚(交換レンズ「XF35mmF1.4 R」使用時)。