ヤマハは、「VOCALOID3」対応の男声歌声ライブラリ3本をひとつのパッケージにした「VOCALOID3 Library ZOLA PROJECT」を発売する。発売時期は6月下旬。価格はオープン。
同製品は、歌声ライブラリ「VOCALOID」製品で初めて、歌声の主が異なる複数の歌声ライブラリをまとめたもの。ひとつのパッケージに複数の歌声ライブラリが同梱されているため、ソロだけでなく、ユニゾンやコーラスを用いた歌声の制作にも適している。また、専用のVOCALOID3 Job Plugin「ZOLA_Unizon」が付属しており、自動的に「VOCALOID」の歌声パラメータがユニゾンやコーラスに適した値に調整することが可能。そのほか、「VOCALOID」による楽曲制作を解説した初心者用のDVDも同梱されている。
同製品に収録されている歌声は、40人を超える候補の中から選ばれた、3人の若い男性の声から製作。「儚さを秘めた哀愁漂うスウィートボイス(推奨音域F2~B3、推奨テンポ70~210BPM)」、「明るく前向きで力強さあふれる正統派ボイス(推奨音域B1~E3、推奨テンポ70~210BPM)」、「外国人ならではの抒情的なハスキーボイス(推奨音域C2~F3、推奨テンポ70~200BPM)」といった個性を持った3種類の歌声となっている。対応OSはWindows8(32/64bit)、7(32/64bit)、Vista(32bit)、XP(32bit)。ただし、64bit版Windows 8およびWindows7では、32bit互換モード(WOW64)で動作する。
加えて、同製品のイメージイラストを手がけたのは、ゲームソフト「ファイナルファンタジー」のビジュアルコンセプトデザインなどで知られる、イラストレーターの天野喜孝。ロゴデザインは、NHK大河ドラマ「天地人」の題字などを書いた書道家の武田双雲が担当。後に発表される予定の公式デモ曲は、accessのキーボーディストで数々のアーティストをプロデュースしている浅倉大介が作曲を、布袋寅泰やhideなど多くのロック・アーティストの歌詞を生み出してきた森雪之丞が作詞を行う。
なお、同製品について、4月27日~28日に行われるイベント「ニコニコ超会議2」の「超ボーカロイドエリア」で開発版のソフトウェアとその音源を公開。天野喜孝が描いた製品イメージイラストの原画と、武田双雲の手による製品ロゴの原書も展示されるということだ。