着け心地や視認性へのこだわりを見せる「PRO TREK」
アウトドアウオッチ「PRO TREK」のコーナーでは、「PRW-2500」や「PRW-5100」といった既存の人気モデルに、柔らかく装着性の良い「デュラソフトバンド」を装備したモデルを展示。バンド素材には、耐摩耗性と引き裂き強度を向上させた柔らかいシリコンを採用し、フィット感と耐久性が飛躍的に向上している。
筆者も実際に装着してみたが、まるで吸い付くような装着感だ。素材特性上、低温下でも硬くならないとのことなので、雪山での登山やウインタースポーツでも快適に使用できるだろう。また、一見すると高級感漂うレザーバンドながら、中にケブラーを挿入してアウトドアウオッチとしての強度と耐久性を確保したケブラーインサートレザーバンドモデルも展示していた。
なお、今回の発表会のテーマ「THE SENSOR CHRONOGRAPH」に大きく関与し、G-SHOCKの新製品「GW-A1100」にも搭載された「トリプルセンサー Ver.3」は、もともとPRO TREKにおいて進化・熟成されたテクノロジーだ。ということは、PRO TREKからも今後何らかの動きがありそう。期待が高まる。
最高峰モデル「MANASLU」の「PRX-7000T」に、ケブラーインサートレザーバンドを採用した「PRX-7000L」(発売中・131,250円) |
最高峰モデル「MANASLU」の「PRX-2000T」にケブラーインサートレザーバンドを採用した「PRX-2000LC」(発売中・94,500円) |
PRO TREKは細かな部分が地道に改善されている。例えば「PRX-7000T」のモード針は時針と見間違えやすいという意見があったが… |
「PRX-7000L」では時分針とモード針の色を変え、見間違えないようにしている |
もはやランニングの必需品「PHYS」
アスリートのためのスポーツウオッチ「PHYS」は、前回に引き続き、ソーラー電波時計のランナー用モデル「STW-1000」(発売中・14,175円)を展示。マルチバンド6に対応、ラップ・スプリットタイムを120本までメモリ可能と、実用性も高い電波ソーラーモデルだ。大型ラップボタンが正面下部にあり、ブラインド操作もしやすい。また、計測時間と現在時刻を同時に表示できる大型ワイド液晶パネルも特長。
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クロノグラフに先進のセンサー技術を搭載し、さらなる多機能化を目指すというカシオの宣言。それは、ここ数年カシオが目指してきた新しいアナログフェイス表現のひとつの集大成であり、ある程度まで行き着いた感のある時計表現の限界を超える扉といえるかもしれない。
今回、それはG-SHOCKの新製品「GW-A1100」という形で我々の目の前に現れたが、ご存じの通り、PRO TREKやEDIFICE、OCEANUS、そしてBaby-Gなど、カシオにはクロノグラフをラインナップするブランドがほかにもある。すなわち、今回のテーマは、これら各ブランドのクロノグラフにもトリプルセンサーVer.3を積極的に搭載していくという宣言にも見て取れるのである。どうやら、今年はカシオのクロノグラフウオッチから、目が離せなくなりそうだ。