HTCのグローバルモデル、新HTC Oneがそのベールを脱いだ。世界80地域以上、185キャリア以上から発売されるHTCの主力モデルだが、残念ながら日本での発売の予定は無い。しかしながら派生モデルなど、今後日本国内で発売されるであろうHTC端末に影響があるのは間違いなく、マニアならずとも注目すべき新端末と言える。

アルミ筐体で生まれ変わった新HTC One

新HTC Oneは、4.7インチのフルHD高精細ディスプレイを搭載したハイスペックなスマートフォン。プロセッサに1.7GHz・クアッドコアの「Qualcomm Snapdragon 600」を採用し、RAMは2Gバイト、OSはAndroid 4.1「Jelly Bean 」となっている。このほか、従来のスマートフォンのカメラより300%明るいという「HTC UltraPixel Camera」という400万画素のメインカメラを搭載する。

何よりも目を引くのはボディのデザインで、新HTC Oneでは継ぎ目のない軽量なアルミボディを採用。金属の質感を生かしたデザインで、最近の日本発モデルの「プラスチック素材を生かした美しい曲線デザイン」とは印象が大きく異なる。今までのHTC端末のイメージを良い意味で裏切るスマートなボディーデザインだ。

INFOBAR A02やWindows Phone8が新ホーム画面に影響したのだろうか

ユーザーの間では評価の高いユーザーインターフェイス「HTC Sense」が新型HTC Oneでは更に使いやすく、クールに進化している。SNSやメールの新着情報を統合して表示するライブなホームスクリーン 「HTC BlinkFeed」が採用されている。

このほか、新HTC Oneに斬新な要素が追加されている。カメラで撮影した写真や動画を楽しむ機能として「HTC Zoe」を搭載し、シャッターを押すと、20枚の写真と3秒の動画を撮影し、動画と静止画を組み合わせたギャラリーを楽しむことができる。さらに、音楽機能では「HTC BoomSound」という新機能も搭載。こちらは、端末を横にするとフロント2カ所に設けられたらスピーカーがステレオサウンドを再生するというもの。従来から力を入れている「Beats Audio」を含め充実させている。

このように新型HTC Oneは、同社の世界戦略を担うに恥じない斬新かつ高性能な端末である。ただ、そのまま国内投入は無いかもしれない。しかし新機能の 「HTC BlinkFeed」「HTC Zoe」や「HTC BoomSound」などは、日本専売モデルとして投入されるであろうHTCの次期端末にも搭載、またはアレンジされて投入されるのは間違いないと言っていいだろう。生まれ変わったHTC Oneが世界でどう評価され、日本向けのHTC端末にどのように影響していくのか、今後の同端末の動向に注目である。