海外旅行先でスマホを買って活用することはできるのだろうか? 予算は1万円。今回はサンフランシスコのデパートで通信費込み1万円以下のスマホを購入してみた。
プリペイドスマホが買いやすいアメリカ
今やスマホも各国でプリペイド販売が行われているが、実はアメリカは世界の中でも購入の敷居が低い国だ。プリペイドスマホも販売されており、利用登録は必要なものの購入に対しての身分証明は不要。通信事業者の店舗だけではなく、Best Buy、RadioShackなどの大手量販チェーン店では各社のプリペイドスマホがずらりと並べられており自由に購入することができる。またコンビニやドラッグストアの一部でもプリペイドスマホを取り扱っているところもある。
アメリカには大手通信事業者4社に加え、その回線を利用するMVNO事業者、そして地域大手と呼ばれる準大手の事業者など多数の企業が携帯電話サービスを提供している。各社プリペイドケータイ、プリペイドスマホを販売しており、ディスプレイサイズの小さめなエントリーモデルから、LTE対応のハイエンドモデルまで種類は多い。詳細は各事業者や量販店のWebページで「No Contract Phone」すなわち契約不要の携帯電話を探してみるといいだろう。
またプリペイドの料金だが、プリペイドケータイとプリペイドスマホでは異なる体系にしている事業者が大半である。プリペイドスマホの場合は月極め料金で40ドルから50ドル(以下USD)で各社横並び、データ通信は定額にしているところが多い。一方、日額定額を出している事業者はT-MobileやBoost Mobileなどわずかだけ。アメリカでは1カ月分の料金を払い、データ定額での利用が一般的になっている。
さて、今回はサンフランシスコでプリペイドスマホを探してみることとした。実は今回はトランジットでの立ち寄りなのであまり時間が無く、空港に近いSan BrunoにあるショッピングモールエリアにあるBest Buyに立ち寄ってみた。1月中旬の為替レートは1ドルが約89円。1万円以下の予算となると約USD112となる。店内のプリペイドスマホの価格はUSD99台のものがいくつかあり、そのあたりで選ぶのがよさそうだ。また大手事業者よりMVNOや地域大手事業者のほうが低価格のものが揃っているようである。ざっと10機種くらいあったがどれもが決め手に欠き、一旦ここでお茶して頭を整理することにした。
デパートで割引販売のプリペイドスマホを発見
Best Buyをでてショッピングモールのカフェに行こうと考えた途中、スーパー系の老舗デパートSearsがあったのでそちらもちょっとのぞいてみることにした。家電コーナーにはここでもプリペイドケータイが扱われているのだが、品揃えはMVNO事業者のものが多かった。もちろんプリペイドスマホもいくつかあったのだが、Net10の発売するLGのスマホ「Optimus Net」がUSD49.99で割引販売されていた。定価はUSD99.99だったということでそれでも1万円以下だが、割引後の価格は約4500円。思わずこれを購入することにした。
ところでアメリカのプリペイドケータイの料金は月極めなどになっていると前述したが、料金の支払いは量販店やコンビニで販売されている料金カード(バウチャー)を買って、そこに記載されている番号をオンライン上で打ち込んで行う方法と、クレジットカードを使う方法がある。だが多くの事業者はアメリカ発行のクレジットカードしか利用できない。ところがこのNet10は日本のクレジットカードでも料金の支払いができるのだ。今回もSearsではスマートフォン本体だけを購入、そのあとカフェへ移動しPCを使って利用登録と料金の支払いを行ってみた。
日本のカードで50ドルを支払い1カ月定額利用
購入したOptimus Netは3.2インチディスプレイのエントリー向け端末。通信方式はCDMA2000 EV-DOに対応、OSはAndroid 2.3、カメラは3.2メガピクセル。本体サイズは114×5.8×12.7mm、127gと。片手に収まる小型の端末だ。パッケージを開封すると本体の他に、利用開通手続きに必要なシリアルナンバーの書かれた紙が同封されている。まずは本体の充電を行いつつ、先にPCを使って利用登録を行おう。
Net10のWebページ「http://www.net10wireless.com」から「ACTIVATE」をクリックし、あとは画面の指示に従って登録を行っていく。途中で「PHONE INFORMATION」の項目があるので、パッケージ同梱の紙に記載されている番号を入力。そして郵便番号の入力も求められるが、これはホテルの住所のものでよいだろう。