米Microsoftは12月11日(現地時間)、これまで同社Microsoft Storeのオンラインならびにリアル店舗での扱いに限定していた「Surface with Windows RT (Surface RT)」の販売を、同ストア以外の販路にも拡大していく方針を発表した。販売は12日よりスタートし、現在Best BuyならびにStaplesが取り扱い店舗として確認されている。

Microsoftによれば、現在Surface RTは米国、カナダではリテール店舗/オンラインで、オーストラリア、中国、フランス、ドイツ、英国ではオンライン経由のみでの販売が行われている。特に米国では通常のMicrosoft Retail Storeのほか、Surface RTの取り扱いに絞った臨時店舗を全米各地のショッピングモールを中心に展開しており、Windows 8/RTの発売と同時にSurface RTの大々的なプロモーションを行っている。一方で米国外については10月26日の発売日には間に合わなかったものの、1週間~10日遅れほどのスケジュールでオンライン注文を受けた製品の配送を開始している。

クリスマス商戦に向けて全米のショッピングモールに出現したMicrosoft Storeの臨時店舗。これは米カリフォルニア州サンフランシスコ市内のWestfield Centreに設置されたもの

今回の発表により、これらMicrosoft Store公式ルートのほかに、新たに一般のリテールチャネルでの取り扱いが開始され、同デバイスの入手がより容易となった。Ars Technicaによれば、現在サードパーティとしてSurface RT販売が確認されているのはBest BuyとStaplesの2つ。Staplesでは12日から、Best Buyではオンラインが12日からで、実店舗での販売開始は16日からとなっている。これにより、大都市以外での同製品入手やセール価格での購入などが可能になるだろう。

だがSurface RT販売についての見通しは暗く、IHS iSuppliの予測によれば今年第4四半期の販売台数が100万台程度、その後別のアナリストの予測によれば50~60万程度の水準に収まる可能性が高いという。また台湾Digitimesによれば、Microsoftは2012年内の同デバイスの出荷台数を当初の400万台から200万台に半減することを台湾のサプライヤに伝えたという話が出ており、販路の拡大が至急命題となりつつある。