スマートフォンより重いタブレットは、できるだけ手で持ち続けたくないと思うこともしばしば。テーブルに置いて写真を眺めたり、レシピサイトを見ながら料理するときなどは、端末を立てかけられる専用スタンドがあれば便利なのだが、シチュエーションに応じて最適な角度に細かく調整できる製品は意外に少なかったりする。

「Tabi」

オーストラリアのスタートアップ企業が開発した「Tabi」は、まさにそんな"ぴったりの角度"に調整できる機構を備えたタブレット端末向けのスタンドだ。キモとなるのは、端末を立てかけたときに背もたれとなるスライダー。このスライダーはラバー状の素材でできていて、いったん取り外して手前に移動したり奥へ移動したりすることで、端末を置いたときの傾きを自由に調整できる仕組みになっている。スライダーは無段階で移動できるため微妙な調節も可能で、端末の厚さにもよるが、垂直からおよそ30度の範囲で傾けられる。さらに、「Tabi」をひっくり返してその上に端末を乗せることで、タイピングにも適したより浅い角度で使用することもできる。

端末背面で支えるスライダーの位置を変えることで、端末の傾きを調整できる

iPadやiPad mini、Androidタブレットはもちろん、Kindleなどの電子書籍端末やスマートフォンでも使用できるなど、端末を選ばない汎用性の高さもうれしい。同社によれば、堅い机上でも、柔らかい布の上でも、安定して設置できるとのこと。端末の中央ではなく隅の方で支えるようにして立てかけていることがわかる写真もあり、かなり自由度高く使えそうだ。大きさは幅約58mm×奥行き約120mm×高さ約28mmで、重量はおよそ58gと、持ち運びも苦にならないサイズ。タブレットと一緒に旅行にも持って行けるだろう。

キッチンで使うのにも最適

端末の隅の方で支えるようにして使うこともできるようだ

もしかすると、製品名や社名となっている「Tabi」は、日本語の"旅"を意味しているのではないかと思い、同社に問い合わせたところ、本当に、日本語の「旅(journey)」に由来しているとの回答があった(「足袋とも言えるけど!」ともコメントしていた)。担当者いわく、自身が何度か日本へ観光に来たことがあり、"journey"という言葉自体がモバイル端末やアクセサリーの名前にぴったりだと感じたのだそう。英語では"Tabi"と"Tablet"が語呂的に近いという理由もあるようだ。また、猫を意味する"Tabby"とも被るので、ロゴに猫のマークをあしらったのだという。

カラーバリエーションは、黒、緑、ピンクの3種類で、価格は24.95ドル。日本円に直すと2000円を少し超える程度で、比較的安価だ。しかも、現在はクリスマスセール中とのことで、送料が10ドル値引きされ、たとえば香港にある倉庫から東京に発送してもらった場合はわずか1.14ドル(100円足らず)から。支払い方法は今のところPaypalのみだが、年明け早々には日本国内の販売代理店を見つけたいとも話しており、近いうちに店頭などでもより気軽に入手できるようになりそうだ。