iPhone用のバッテリー内蔵ケースなど、ユニークなiPhoneアクセサリーを送り出しているmophieから、なんとiPhone 4/4Sをウェアラブル型のスポーツカメラにしてしまうというケース「OUTRIDE」が発売された。
「OUTRIDE」は、ハウジング(ケース)と広角レンズを一体化させた製品。iPhoneに装着すると、端末の大部分がポリカーボネート素材の丈夫なハウジングで覆われることになり、5メートルまでの防水と耐衝撃を実現。iPhone背面にあるカメラレンズ位置には広角レンズがセットされ、170度の広視野角の映像を撮影できるようになる。GoProを始めとする最近流行の小型スポーツカメラのように、アクティブなスポーツシーンを撮影するときにもiPhoneを気兼ねなく使えるというわけ。ただし、「OUTRIDE」自体はケース+レンズのみを備えたものなので、さすがにiPhoneのカメラ・レンズ性能を向上させるなんてことはできない。
YouTube上の「OUTRIDE」紹介動画 |
ハウジングに入れたiPhoneは、付属のマウントパーツを使って、ヘルメットや自転車・バイクのハンドル、サーフボードなどに固定する。最初から複数のタイプのマウントパーツが同梱されていて、平滑面や曲面に沿って固定できるようにする粘着テープタイプのマウントや、ハンドルバーを挟み込んで固定するマウントなど、必要十分。これらを別途購入する必要がないのはうれしいところだ。
さらに、「OUTRIDE」とセットで使うと便利なiOSアプリが用意されている。必ずしも「OUTRIDE」使用時にこのアプリが必須になるわけではないが、より快適に撮影できるだけでなく、撮影した映像データの管理、SNS・YouTube等へのアップロード、独自ソーシャル機能による他ユーザーとの動画・写真共有など、さまざまな機能を無料で利用できる。このアプリは「OUTRIDE」を装着可能なiPhone 4/4Sだけでなく、iPhone 5やiPod Touchにも対応しているので、製品を買わなくても楽しめるだろう。
ケースの大きさは高さ約128.8mm×幅約63.8mm×厚さ約17.3mm、重さ約71gということで、iPhone 4Sに装着した場合は高さが10mm、幅が5mmほどアップし、厚さは倍に、重さは計211gにと、スマートフォンとしては大サイズ、重量級のデバイスになる(ちなみに5インチ級のAndroidスマートフォンでも重さはせいぜい180g前後だ)。とはいえ、他のウェアラブル型スポーツカメラであるGoProやソニーのHDR-AS15(いずれも170g前後)と比べれば、「OUTRIDE」は若干重いという程度。それよりも、他のスポーツカメラではありえない大画面で簡単に映像をチェックできることのほうが、メリットとしては大きいだろう。
残念ながら対応機種はiPhone 4/4Sのみで、日本向けにはまだ販売されていない。開発にかなりの時間がかかったのかもしれないが、iPhone 5への対応も今後期待したいところだ。価格は同社オンラインショップで149.95ドル。いずれ国内でも入手できるようになったら、スポーツカメラにあまり興味がない人でも“防水・耐衝撃”というだけで購入したくなりそう。あるいは、iPhone 5を買ってそれまで使っていたiPhone 4/4Sを持てあましているなら、iPhoneにスポーツカメラとして第2の人生(?)を送らせてあげるいいチャンスかもしれない。