10月26日にリリースされ、多くのユーザーが判断に迷いつつも既に試しているだろうWindows 8。MicrosoftはWindows 8の広告費用として膨大な予算を費やした言われている。2009年頃からイメージ戦略の強化を図っている同社だが、Windows 8における広告展開で目を引くのは、その映像コマーシャルの数。YouTubeに用意されている同社の公式チャンネルには、日本でも放映された映像コマーシャルの数々が掲載され、実際に視聴することが可能だ。そこで今回は趣向を変えて、Windows 8に関する映像コマーシャルを抜粋し、紹介してみよう。
Windows 8の特徴を強調した映像コマーシャル群
一つ目はWindows 8リリース前から放映されていた「Windows 8 is Coming Soon」。映像はカウントダウンから始まり、ロケットの打ち上げシーンや古いコンピューターの爆発シーンかを合間に挿入しているが、バックグラウンドで読み上げられるカウントダウンは「8」で止まったまま。改めて説明するまでもなく、Windows 8の「8」を強調しているのだろう。
映像の途中では「Windows reimagined(Windowsの再創造)」というキャッチコピーも描かれている。映像は後に紹介する各シーンをリミックスしたものだが、BGMとして用いられているEagles Of Death Metalの「Only Want You」が軽快に鳴り響き、各シーンとリンクするテンポ良い映像だ(図01~03)。
ここからは紹介する三つの映像は、Windows 8発売以前の映像コマーシャルだ。「Windows 8: Best Coast」はタイトルどおり、Best CoastのライブシーンとWindows 8を融合させた映像コマーシャル。同バンドの代表曲「The Only Place」を演奏するライブシーンから始まり、ライブ開催日を告げる「カレンダー」や、リスナーが撮影したデジタルカメラの写真が映し出される「フォト」など、Windows 8の各Windowsストアアプリが日常と連動する様を描いている(図04~06)。
同じタイミングで公開された「Windows 8: Party」は、パーティ翌朝の自宅から映像がスタート。その結果を憂う様に見えるが、実はピクチャパスワードで、Windows 8にサインインした家主はパーティ参加者が投稿したミニブログや映像、写真を「People」で見つつも、検索チャームで探し出すのは庭の清掃道具。パーティ参加者に「パーティの第二弾は掃除の時間だ!」と電子メールを送るところで映像は終了。前述した二つの映像と異なり、ストーリーが強調されている。こちらの映像コマーシャルも日常との連動性がテーマのようだ(図07~09)。
「Windows 8: You and Me Together」は、資料が見つからなかったので筆者の推測だが、インド風にアレンジされたBGMを背景にアジア系と思われる男女が踊りつつ、Windows 8のスナップ機能を紹介する映像コマーシャルだ。筆者は登場する二人の男女を知らないが、有名なダンサーなのだろう(図10~12)。