日本ユニシスは10月12日、朝日信用金庫の営業店システムを全面刷新したと発表した。新しくなった営業店システムは日本ユニシスの「BANK_FIT-NE(バンクフィット・エヌイー)」をベースに構築し、2012年7月にモデル3店舗で利用をスタートし、一定の成果を確認できたため、同年9月から本格展開、2013年2月に全店稼働予定となっている。

新システムでは、営業店端末の「情報ポータル」化を図ることで「店頭セールスの強化」、「営業店事務のさらなる厳正化」、「営業店事務の省力化」の3つを実現している。

「金融機関のフロントラインにおける金融機関目線での情報活用基盤」概要図

「店頭セールスの強化」は、勘定系システムおよび情報系データウェアハウス(DWH)との連携により顧客の取引データや属性データを営業店端末画面にリアルタイム表示し、また、CRMシステムとの連携により営業担当者による渉外情報も取り込むことで、営業店端末の「情報ポータル」化を実現。これにより顧客目線での適時かつ適切な金融サービス提案を支援し、店頭セールスを強化する。

「営業店事務のさらなる厳正化」は、伝票イメージの電子保管や取引内容に応じた事務手続書の画面表示により事務ミスを防止し、オープン出納機をオンライン連動化することで出納事務を厳正化、住基カードや運転免許証など本人確認資料の真贋判定や電話番号照合の機能により、事務のさらなる厳正化を実現する。

「営業店事務の省力化」では、伝票イメージをバックオフィスセンター(BOC)へリアルタイム転送することにより、取引処理、役席承認、為替被仕向の振込エラー処理、訂正・組戻電文送信などのBOCへの集中化が可能となる。営業店端末の「情報ポータル」化により取引画面内に必要な情報を集約できるため、反社会勢力への対応や資産凍結口座への対応など煩雑な事務処理においても取引画面からの連動操作が可能となり、オペレーション時間を短縮。これらにより営業店事務の省力化、後方事務処理支援機能の向上を実現し、営業店の「事務」拠点から「営業」拠点への変革を支援する。

次世代営業店システム「BANK_FIT-NE」概念図