近年Microsoftは、ユーザーのWindowsの最新状態を保つために継続的なアップデート提供を推し進めている。9日(米国時間)に同社は、「Windows 8」の一般提供開始(10月26日)よりも先に初の累積アップデートをリリースした。RTM後の空白期間を埋めるのが狙いだ。

WindowsのRTM(製造工程向けリリース)から製品の一般提供開始または搭載PCの販売開始まで、およそ8-12週間を要する。その間にOEMが採用する最新のハードウエアや、それらをサポートするソフトウエアの必要に応じて、MicrosoftはWindowsに手を加える。こうしたOEM向けのアップデートの中には特定のメーカー製品に限らず、搭載製品に幅広く効果があるものもあったが、これまで製品の一般提供開始前にアップデート提供のためのテストや認証は行ってこなかった。そのため、OEM向けの改善のメリットが広くWindowsユーザーにもたらされるのは最初のサービスパック提供のタイミングになっていた。今回のWindows 8向けのアップデートはRTM後の改善をまとめたものであり、一般提供開始時点で最新の製品を全てのユーザーに提供する初の試みになる。Microsoftはこれを"ポストRTM"アップデートと呼んでいる。

Windows 8 Client General Availability Cumulative Updateの改善点は以下の4つ。詳細情報のドキュメントはKB 2756872だ。

  • 電力効率が向上し、バッテリー駆動時間が延びる。
  • Windows 8アプリケーションとStartスクリーンのパフォーマンスの改善。
  • 数多くのシナリオにおけるオーディオおよびビデオの再生の向上。
  • アプリケーションとドライバの互換性の向上。